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彼の身体の事情
自分でするのは全然違う、甘美な刺激。
どんどん熱を高められ、彼のテクニックに翻弄された。
デュラハンに触れられるのが気持ちいいという感覚以外、すべて分からなくなっていく。
頭も身体も、彼の手と唇で溶かされていく。
トロトロに。……ドロドロに。
そして僕が、何も考えられないくらい快楽に溺れた頃。デュラハンは僕の手を取り、彼のモノへと導いた。
「亮太……、お前も触って」
まっすぐに僕を見つめる、熱を帯びた瞳。それにまた、煽られた。
僕のよりもずっと大きな、彼のたくましいモノ。それは僕が触れると、まるで別の生き物みたいにドクドクと脈打っていた。
「ん……、上手。いい子だね、亮太」
お互いの敏感なところを触り合いながら、夢中でキスを交わす。
でもそこで、ふと気づいた。
「ねぇ、デュラハン……。これだとデュラハンの頭のほうは、気持ちよくなれなくない?」
素朴な疑問を、素直に口にした。
するとデュラハンは息を乱したまま、フッと艶っぽく笑った。
「気持ちいいよ? 俺たち、ホントの意味で一心同体だから。だから亮太、お前も一緒にもっと気持ちよくなろ?」
そう言ったかと思うと、さらにしごくスピードが加速して。……僕は彼の手で、あっさり達してしまった。
これでもう、終わったのだろうか……?だけどこれだとデュラハンは、まだイケてないよな?
「ごめんね、デュラハン。僕だけ、イッちゃって……。僕も手で続き、してあげる」
本当はめちゃくちゃ恥ずかしかったけれど、やはりこのままというわけにはいくまい。
そう思ったから、自発的に申し出たというのに。
「それもスッゲェ魅力的な提案だけどさ。今日は、亮太の中でイカせて」
言うが早いか、彼は僕を四つん這いにさせた。
それに驚く間もなく頭部がポンポンとベッドの上を跳ね、僕の胸の真下あたりに。
「へ……?中って、どういう……。んんっ!」
むき出しになった後孔に、デュラハンの節張った指が撫でるように触れる。
その未知の感覚に、ゾクゾクした。
「こういうこと。男同士は、ここを使うんだよ?」
スリスリとその周辺を指で撫でられると、先ほどとは違う種類の快感が腹の奥の方からせり上がってくるような感覚に襲われた。
「……痛くない?」
恐る恐る聞いた。するとデュラハンは困ったように笑い、答えた。
「最初はちょっと痛いかも。だけど慣れたら、死ぬほど気持ちよくなれるよ? だから……いいよな?」
舌先で胸の先端を転がされると、また甘い喘ぎ声があふれた。
そしてこうした行為の経験がまったくなかった僕は好奇心に負け、あっさり彼の提案を受け入れた。
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