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第4話 主人公とモブの18禁です。苦手な方はご注意ください!

 唇の隙間を抉じ開けるような、荒々しい舌使いに身体も心も酷く興奮を示していて、息を弾ませて舌を迎える。厭らしい水音が鼓膜を揺らし、下腹部が疼く。  唾液で濡れた唇を一舐めした康介が満足そうな含み笑いを洩らし、視界に映るその表情に吐いた息が歓喜で震えた。 「新、良い子だね。ご褒美あげるよ」  康介の掌で頬を撫でられると、蕩けてしまいそうだった。康介の笑みを含んだ声が「リック」とコマンドを口にしてきて、顔を近づけられると下唇を甘く啄まれた。  脱力するように両膝をつき、康介のズボンの膨らみに無意識に頬擦りをして、熱い息を吐く。ズボンの中から性器を露出させ、腹まで反り返ったそれに、歓喜で震える舌を這わせた。  舌を使って丹念に舐め、硬く昂った性器を口に含むと僅かな苦みが広がる。康介が喜んでくれているのだと思うと背筋が粟立ち、もっともっと気持ち良くなって欲しくて、唇と舌で丹念な愛撫を続けた。 「……っ、新、すごく気持ち良いけど、もっと、出来るよね」  康介の吐息交じりの声が降ってきて、口内に性器を含んだままで視線を向けると髪を鷲掴みにされ、無理矢理喉の奥に性器を押し付けられる。反射的にえづいてしまうけれど、康介はお構いなしに何度もそれを繰り返してきて、視界が歪んだ。 「新、すごく、……っ、はぁ、気持ち、良いよ」  涙と唾液で顔はぐちゃぐちゃになっていたけれど、康介の恍惚とした声が嬉しくて、目尻が僅かに下がる。物のように扱われ、窒息しそうな恐怖があるのに、身体の熱が一層増して、後ろの疼きが抑えられなかった。  しばらくすると口内に生温かくて粘度の高いトロミが広がってきて、自然と口元が緩んでしまう。喉を鳴らしてそれを呑み込むと気分が高揚し、薄目で身震いをしていた。 「ストリップ」  僅かに残っていた理性が警鐘を鳴らし、ドアの方へと視線が流れる。  けれど、そんな意識とは裏腹に、シャツを脱ぎ捨てていた。  乱れた髪が視界を狭め、鬱陶しさから髪をかき上げると吐息が熱い。  サブである限り、ドムの口から発せられる「コマンド」には抗えない。「ストリップ」と言われたら、自分の意志とは無関係に全裸にならずにはいられないのだ。  ジーンズのファスナーを下ろし、康介の熱心な視線を感じながら、ジーンズを脱ぎ下着を足首から抜く。荒くなる呼吸は不安や恐怖などではなく、これから起こるだろう事への興奮のみで、そそり立った性器の先端は大きな雫を作っていた。 「ドアの向こうにお友達がいるのに、こんなにして……、可愛い」  笑いを含んだ康介の声に頬が熱くなり、清十郎を思うと背筋が粟立つのに、先端の雫はより大きくなって陰茎を伝っていく。羞恥心が歓喜に塗り替えられていき、後ろの疼きが爪先を震わせると、懇願していた。 「康介の、早く……、欲しい」 「良いよ。その代わり、いっぱい新の声聞かせてね。僕にも、……清十郎さんにも」  悪寒にも似た感覚が背筋を粟立たせるのに、窄まりに康介の指を感じると目の前に星が飛ぶ。康介に言われるがままにドアに手をつき、ドアに縋りつくような体勢で、尻を康介へと向け突き出した。  ドアの向こうには清十郎が居る。声を上げてしまったら絶対に聞かれてしまう。こんなはしたない自分を知って欲しくない。  脳裏には最悪の絵面が浮かぶ半面、ドアに触れただけの乳首が快感を誘い、声を洩らしてしまう。後ろの窄まりも同様で、ヒクヒクとした疼きが止められなかった。 「あぁっ! …、あんっ、はぁ…、んぅ」  一ヵ月ぶりのセックスだというのに、康介は躊躇なく根元まで捻じ込んでくる。最奥を容赦なく何度も突いてくるから、その度にドアに頬を擦りつけて、歓喜の声と共にドアを白濁で汚していた。  康介は人としては最低で、きっと俺の事も都合の良いセフレ位にしか思ってない。それなのに逆らうことが出来ないのは、身体の相性が良すぎる事と、……まだ、好きだから。  康介から与えられる快楽に支配され、清十郎がドアの向こうにいる事なんて忘れて嬌声を上げ続ける。身体中に康介の印を付けられると、鼻の奥がツンと痛むほど嬉しかった。  束縛が心地良くて、支配されると心が躍る。内側に熱を感じる度に意識が飛び、幾度となく膝から崩れ落ちた。

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