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豆腐メンタル②

【ましろサイド】 伊織先生が電話を切ってすぐに佐々木先生が病室に来た 服を捲って蕁麻疹が出ていることを確認して看護師さんに薬の指示を出していた 僕はその間ポリポリお腹を掻いては伊織先生に手首を掴まれ叱られての繰り返し ホルモン剤をまた始めるかは蕁麻疹が消えてから考えるらしい。 それよりも…… 佐々木「心配だから部屋移動しようね」 佐々木先生がありがたくない提案を持ちかけて来た 伊織先生も僕と同じ事を思ったのかバッチリ目が合う 伊織先生が反対意見を出してくれることを期待したが佐々木先生に意見する様子はなさそうだ   ましろ「ここでいい」 佐々木「アレルギー反応が出てるから慎重に治療を進めなきゃいけないから、先生たちの目が届きやすいところに来てほしいな」 ましろ「…………」 ………佐々木先生にそう言われたら「はい」って返事するしかない。 あぁまた集中治療室だ。怖いな ・ ・ ・ ベッドのまま連れて来られたガラス張りのおなじみ集中治療室 部屋に着くとすぐに心電図のモニターやらなんやらかんやら医療機器に囲まれてしまった 佐々木「蕁麻疹引いてきたね」 点滴速度を落としてまた始めるらしい。今度は佐々木先生が点滴中近くにいてくれるみたいだから僕の身体は佐々木先生に任せて寝ることにしよう なんか凄く眠いというかだるい ・ ・ ・ 【佐々木サイド】 ホルモン剤を再投与し始めて30分程が経った そろそろ速度を速めたいところだが酸素飽和度が下がり始めているのが気になる ましろに変わった様子はなく うとうとしている 速度を落としてもホルモン剤でアレルギー反応が起こるとこの薬は使えないと判断するしかなくなる ♪〜♪〜 異常を知らせるアラームが集中治療室に静かに鳴り響く 厳しいか…… 佐々木「寝てるところごめんね」 肩を叩きましろを起こした 眉間にシワを寄せてグズグズっと起きて来たましろの胸に聴診器をあてた ましろ「…………」 佐々木「息苦しくない?」 ましろ「わかんない…グズっ」 佐々木「酸素の値が悪いからまたお薬止めてるからね」 一旦今日はホルモン剤の投与は中止しよう でもホルモン値低いままにしておくわけにもいかないから前立腺刺激するしかないか 佐々木「ましろ、ホルモン剤は一旦中止なんだけど、代わりになる治療しよう」 ましろ「…………」 佐々木「お尻に器具を挿れて治療するから拡張処置をまずはしようね」 ましろ「いや泣」 佐々木「…うーん……ホルモン値低いままの状態が続くと不全になっちゃうから治療は必要だよ」 ましろ「………ぐすん…」 ♪〜♪〜 伊織『佐々木先生すみません、外来で急変が起きているらしく、佐々木先生に外来診療代診の依頼がきてます』 佐々木『そっか…分かった』 ましろの処置は加藤先生に依頼するしかないか

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