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第108話 夢の中でもお前に会いたい(R18)
「桜」
「睦月さ……んっ」
真柴はやはり才能のある男だと桜は確信した。一発目は刺激が強すぎてしまいすぐに果ててしまったが、そこからは決して果てることはなく、ただひたすら優しく強く桜を抱いた。
向かい合う体勢の時はすごく優しくてまるでお姫様扱いをされて至極ご満悦だった桜だが、体勢を変えられ後ろから激しく突かれると太ももがわななき産まれたての子鹿のように震えてしまうのだ。真柴に腰を掴まれているだけでやっとで、上半身はぐにゃりと布団の上に沈んでいる。
「うっ……あっ……激し、すぎっ」
「すまない。まだ足りない。もっと桜を感じたい」
「性欲の、もんすたあっ」
「喋るな。舌を噛むぞ」
「あっ……ん」
後ろから体重を重ねてきた真柴に押し倒される。布団に埋もれて、真柴のキスをねだったら出血大サービスをしてくれた。甘くて熱い舌の上で舌先を遊ばれる。歯列をなぞり、唇をはむはむと吸い付かれて全身を重ねて愛を確かめるこの行為が初めて幸せだと思った。きっと真柴に出会っていなければ感じることのなかったような悦びだ。
抱き潰されて、気づくと窓の外が明るみ始めていた。さすがの真柴も体力が尽きたのか、動きが鈍くなる。だが、最後に全ての力を込めるように桜の中を奥深くまで暴いた。
「うっ……ん……っイく、イっちゃう、からあ……っ」
「ああ。イけ。俺も……っ」
自分の腹と真柴の腹に桜の放った白蜜が吹き飛び、垂れる。それと同時に真柴も桜の中で果てた。勢いよく飛沫が桜の胎内に迸る。じんわりとあたたかくなる腰の奥の感覚に安堵しながら、布団に身を預けた。ぐしゃぐしゃになって、汗を吸って少し冷たいところがある。でも、それを気にする余裕は2人にはなかった。
「桜。無理をさせたな。眠いだろう?」
「……うん、ちょっと眠い」
うとうとし始めた桜を真柴が抱き寄せる。
「これじゃあまるでいつもの役割と違うな」
軽く笑った真柴が桜に告げる。
「今日からは、俺が睦月さんのこと抱き枕にする」
「……そうか。それも悪くないかもしれないな」
少し考える様子で真柴が呟く。
「やば、もう寝ちゃう。睦月さ、ん。好き、だよ。大好きだからこれからもずっと一緒にいて」
甘えるような桜の仕草に真柴もふわりと微笑む。白百合が咲いたような儚い微笑だった。
「ああ。俺も愛している。桜、もうおやすみ。夢の中でもお前に会いにいくよ」
「……ほんと? 約束、だからね。あとね、睦月さん、誕生日おめでとうって言いたかったのに……」
「ありがとう。もう寝ていい。起きてからゆっくり話そう」
こっくりこっくり船を漕ぎ始めた桜の頭をよしよしと優しく撫でると、真柴は静かに桜の額にキスを落とす。強く抱き締めてから互いの体温を感じて眠りについた。
永遠の誓いを胸に抱いて。
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