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第19話

青木家(俺んち)の2階、双子(ナギナミ)の部屋。 「ナオ、Kneel(おすわり)」 デカいベッドに座ったナギの脚の間、ラグの上にぺたりと座り込む。 「まずは、なんで先に帰ったのか、聞かせてくれる?」 俺の後ろに座り、背中から抱きしめてくるナミが、俺の耳元で囁いた。 「ナオ、Say(いえ)」 コマンドまで使った、容赦ない事情聴取中だ。 「・・・え・・・と、ふたりが遅い、から・・・何か用事でもあったんだろって・・・思って・・・先に、帰・・・った・・・」 「ちょっと先生に呼ばれてたんだ。でも、ナオは僕たちを待ってなきゃだめだよね?また倒れたいの?ねえ?」 「毎回教室でStay(まて)ってコマンド出してかなきゃだめか?ん?」 「ごっ・・・ごめん、なさい」 別に、ひとりで帰ったくらいで倒れたりしないんだが? ・・・たぶん。 「それで、あのDomα・・・前にクラスメイトに紹介するとか言われてたヤツだったんじゃないの?約束してたの?」 「浮気か?いい度胸してんな・・・」 「ち、ちがっ、たまたま!たまたま宍戸(ししど)を迎えに来てて、それで・・・送るって言われて・・・断ったのに付いて来て・・・」 「「たまたま、ねぇ」」 声を揃えて疑う双子。 いや、ほんとだし。 つか、浮気ってなんだよ! 「それで、なにされたの?触られた?」 「な・・・ないっ」 「コマンド出されたか?」 「ないぃ・・・っ」 頼むから、もう解放してくれ。 おすわりさせられたまま、褒めてももらえず、頸はずっとびりびりして、だんだん頭がぼーっとしてきた。 特に、ナミが耳元で喋ると、全身にぎゅって力が入って・・・。 「あれ、ナオ・・・()ってるね」 「叱られてんのに?Goodboy(いいこ)」 そこで褒めんな! 叱られてんのに興奮してるとか変態みたいじゃん! あ"ーっくそっ! 双子のせいだっ!! 「も・・・ゃめ・・・っ・・・なん・・・か、へん・・・だか・・・っ」 「ナオ?もしかして・・・」 「ナギ・・・僕が止まらなかったら殴ってでも止めて、頼むよ・・・ナオが発情した・・・!」 そう言って、ナミが俺の制服の中に手を入れ(まさぐ)りながら脱がせる。 シャツのボタン、千切れた・・・。 熱い・・・苦しい・・・痺れる・・・頸が・・・焼けるような・・・。 「んっ・・・ぁう・・・ひ・・・あっ」 「ナミ、ナオをベッドに上げるぞ」 「ん、待って」 ナミが俺の肩を甘噛みしながら、両膝裏に腕を入れる。 そのまま抱き上げて、ベッドへ下ろしながらズボンとパンツを脱がした。 て、手早い、抗えない、喉が渇く・・・。 「ナオ、Kiss(キスして)」 「ん・・・っ、んぅ・・・ちゅ・・・んんん"っ!?」 「・・・はっ・・・慣らさないで挿入(はい)っちゃった・・・っ」 ナギにキスされながら、ナミに後ろからいきなり()れられた。 振り返ると、ナミが舌舐めずりしながら笑ってる。 目が・・・恐い・・・。 「ナオ、動くよ」 「ゃ、ま・・・っああ!」 ナミの容赦ない挿抜に、がくがく震えながらナギにしがみ付く。 「あ、おいゴムしたか?」 「・・・っ・・・してる・・・っ」 「ギリ理性残ってんな」 ナギの確認に、切羽詰まったみたいな声でナミが応えた。 理性残ってる? これで? 「ひぅっ・・・ん"っ、あっあっ・・・ぃっ・・・っ!」 「ナオ、イったな。もうちょっと頑張れ、な?」 「ひぁ・・・ぅあ・・・あ・・・っ」 イってんのに後ろから突かれまくって、碌に返事もできない。 おいナギ、ナミを止めろよ! 殴って止めろ! 「あーくそ・・・チョーカ(これ)ー邪魔だな・・・っ」 珍しく乱暴な言葉を使い、俺の頸を守るチョーカーに噛み付くナミ。 まさか、噛み千切る気か? だめ、俺、チョーカ(これ)ーちょっと気に入ってるし。 「ふぁ・・・まっへ・・・はずしゅ・・・かゃ・・・」 「・・・っ!」 「い"ぎゅ───っ!?」 噛み千切られるくらいなら、と自らチョーカーを外すと同時に、頸に焼けるような痛み。 痛みは痺れに変わり、耐え難い熱になって脳を溶かす。 ぶわ・・・と、フェロモンが溢れ出したのがわかった。 ・・・ほんとに俺、発情してたんだ。 ナギとナミが、俺の相手だって認めたから? ナギの強力な磁力みたいのとか、ナミの纏わり付くフェロモンを自覚したから? 「んあ"っ・・・ひ・・・ぁああ───っ!!」 俺、ナミと番になった・・・嬉しい・・・。 「ナミ、一旦抜け。次、俺」 「・・・っ、フーッ・・・フー・・・」 「落ち着け、戻って来いナミ」 荒い息を整えてから、ゆっくり、俺の頸から口を離すナミ。 口離してから息整えてくんない? 「ナオ、Come(おいで)」 「んぅ・・・なぎぃ・・・」 助けを求めるようにナギに抱き付くと、優しく抱き留めて・・・いや、俺の膝裏に腕を入れて持ち上げた。 待って、だめ、これ、今だめ・・・! 「ひぅ───っ!?」 「・・・っ、はは、ナカぐっちゃぐちゃ」 「ナギ、ゴムした?」 「してる・・・っつの・・・っ」 下から突かれ揺さぶられる俺の肩や背中に、キスや甘噛みで痕を残すナミ。 ナギも、イきっぱなしの俺に容赦ない。 「ひぁんっ!ぅあ・・・っ・・・んんぅっ」 「ナオ、Stay(まて)」 「やらぁっ・・・あんっ・・・んぁあっ・・・!」 イくの我慢しようとすると、身体に力入ってナギのを締め付けるから、どんどん俺、おかしくなるんだけど!? ほんと、もぉ無理! バカになる・・・っ! 「ぃ・・・かせ、てぇ・・・っ、おね・・・ぁ・・・ひぁっ!」 「く・・・っ、いいぞ・・・Cum(イけ)・・・!」 「あ───っ・・・あ・・・ひ、ぁ・・・っ」 がくがく痙攣しながら、ナギにぎゅっとしがみ付き、ナギのシャツを汚す。 既に汚してたし、もう水たまりみたいになってる・・・。 「ん・・・ぅ"・・・んぁっ」 ずる、と抜かれて、しがみ付く力もなくなり、倒れそうになった俺をナミが抱き留めた。 まだ、ねちねちと俺の肩や首に噛み付いてるし・・・。 「ナオ・・・ナオ・・・っ」 「ん・・・なみぃ・・・も・・・っとぉ・・・」 やっぱ俺、バカになってる。 どう考えても、ここで終わりにしとくべきなのに。 まだ、足りないって、思ってる。 「うん、いっぱいシようね・・・おいで」 「ん・・・んちゅ・・・んぅ───っ!」 キスされながらベッドに押し倒され、ぐぷぷ・・・とナミのが挿入(はい)ってきた。 きもちぃ・・・もっと・・・。 「これ、1週間くらい続くんだろ?最高だな」 「ヒートで休むって、学校に連絡しなきゃね」 「ふぇ・・・いっしゅぅかん・・・?」 この状態がそんな続くの? え・・・俺、今度こそほんとに死ぬんじゃ・・・?

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