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76.甘い夜(片桐side)※
【R18】
ーー
星七さんのズボンとパンツを完全に剥ぐ。星七さんは羞恥心と不安も少し混ざった涙目を浮かべながら、俺の様子を窺っている。
「後ろも…するの?」
言いながら、星七さんは体を起こし、瞳を下に伏せている。
星七さんが怖がる気持ちも分かる。そしてそれを、普段なら優しく慰めてあげたいと思う――が。
彼のびくついた様子と無防備過ぎる格好に、さっきから嗜虐心が疼いて仕方ない。
「ちゃんと横になって」
俺は平静を装って、彼の体をベッドへと再び押し倒す。
そして、彼の太ももを股を開くように掴む。
「…あっ!?」
星七さんが驚いたように声を上げる。
「大丈夫です、落ち着いて。少し見るだけなんで」
「み、見るって……なにを…」
僅かに体を震わせる星七さんの片足を掴みながら、もう片方の手で、後ろをぐっと押し広げるようにして見る。
「か、片桐くん……」
不安そうな彼の声を聞くと、もっと虐めたくなってしまう。
「大丈夫です。綺麗なピンク色ですよ」
「ピ……」
顔を上げて言うと、星七さんは顔を真っ赤にして言葉を失っている。
つーか……ヤバい。
こんな悪戯心で興味本位で見るんじゃなかった。
星七さんの体を押さえ付けて無理矢理…なんてことにならないように気を付けないと…。
精神統一、精神統一……。
「とりあえず、指1本ずつ入れて慣らしてみましょうか」
「えっっ」
「大丈夫。ちゃんとローション使ってやるんで」
ローションで指を濡らすと、仰向けで股を開いた状態の星七さんの後ろにそっと触れる。
「ひっ」
「星七さん、力抜いて」
「抜いてって言われても…言われても……!!」
「大丈夫ですよ。痛かったらすぐやめるんで」
「え…?」
「そしたら、また後日やりましょう。何回か慣らして、いつか星七さんが大丈夫だと思った、その時にでもいいし」
すると、気のせいかもしれないが、星七さんの後ろの締まりがわずかに緩んだ気がした。
中指をゆっくりとナカへと押し進める。
「痛くないですか?」
星七さんはベッドのシーツを掴んで唇を噛んでいる。
「…多分痛く、ないけど……き、きもちわるいよ…」
「抜きます?指」
尋ねると、星七さんはふるふると首を横に振った。
「頑張れそうです?」
「…うん」
再び中指を地道に奥まで押し進めていく。
「星七さん、今中指1本根元まで入りましたよ」
「う、うん」
「ちょっと動いてみますね」
ゆっくりナカに入った指を前後に動かす。
…流石にかなりキツいな。星七さん、大丈夫かな。
「星七さん、今どんな感じ?」
「ん〜〜〜」
星七さんは、握った枕を顔に押し当てて唸っている。
「痛い?」
「そりゃ、ちょっとは…」
でも。星七さんが言う。
「…まだ、平気」
枕から顔を離した星七さんが、恥ずかしそうに、照れくさそうに言う。
俺は、さっきイった星七さんのモノを空いていた手で掴んだ。ソレに優しく刺激を与えながら、ナカの指を動かす。
「んっ」
星七さんの体がびくりと震える。
そうか、こっちに気を逸らせばいいのか。
星七さんの裏筋を撫でながら、先ほどより大きく指を彼のナカで動かす。
「あ…っ」
ふと、彼の甘い声が聞こえる。
なるほど、ここか…。
「…片桐君、さっきから何言ってるの?」
「え?」
「そうか。とか、ここか、とか…」
……声に出てたのか。
「いえ。色々勉強になると思って」
「……俺の体で勉強してるの?」
こちらを見る星七さんの顔は少し不服そうだ。
「――もちろん。星七さんのこと、たくさん気持ちよくしてあげたいですから」
俺は軽く笑ってそう言うと、星七さんのナカの指を動かした。
「っ!」
星七さんは赤い顔をしながら、艶めかしそうに瞳を閉じている。
「っあ、ぁ、っ」
俺の指をぎゅうぎゅうと締め付けながら、星七さんは体をビクビクと震わせている。
さっき、ああは言ったが…指だけで我慢、なんて、いつまでできるだろうか。
ナカ……すごく熱い。
「あっ、片桐くん、ひ…っな、なんか、ゾワゾワする…っ」
「順調ですね」
俺は彼にキスをしながら、彼の奥を指で激しく突いた。
目元に涙を浮かべ、頬を紅く染めた星七さんは口を開けたまま、俺の指が動く度反応している。
「気持ち…いいんですか?」
彼の色気に魅せられて、俺は視線が逸らせない。
今すぐ指を抜いて、自分の高ぶったモノで彼を突き、喘がせたい——
そんな衝動を、必死に堪えた。
「ぁっ、ダメだ、なんか…」
彼の体が大きく震える。
星七さんは2度目の射精を放つと、瞳に溜まった涙を流した。
「片桐君…萎えて、ない?」
星七さんは少し不安そうに俺を見上げる。
「ちゃんと…俺に欲情した?」
恥ずかしさを堪えながら尋ねてくる星七さんの手をとる。そして、ズボン越しに彼の手を添えさせると、彼の頬の赤みが増した気がした。
「欲情してるって言ったら…挿れさせてくれるんですか?」
星七さんは俺を見て大きく目を開きながら、
「き、今日はまだ無理…!」
そう言って、首元まで真っ赤に染めた。
第1部、完。――
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