14 / 31

第14話※微

そして、伊織くんは「眠い」と宣言した通り、すぐに寝てしまった。 え…、本当に寝た!? 後ろの準備したんだけど… シないの!? いや、全然いいんだけどね。 なんか…、不完全燃焼だ… 横ですやすや眠る伊織くんの寝顔を眺めて悶々としていたけれど、俺も疲れていたのか眠ってしまった。 ーーーーーーーーーーー 翌朝、目が覚めると伊織くんはまだ寝ていた。 お泊まりの日は朝ごはんを作るために、いつも先に起きているのに…、珍しい。 そして、俺の目はソレに吸い寄せられた。 そこから目が離せない… 伊織くん、朝勃ちしてる!! いや、俺もなるときはあるけど。 お泊まりの時はいつもヤっていたから、彼の朝勃ちを見たのは初めてだ。 もはや、感動を覚える。 そうやって眺めているうちに不完全燃焼の俺の肛門がウズウズしてきた。 これ…、挿れたい!! そう思った俺の動きは俊敏だった。 布団を捲り、彼のズボンをパンツごと下ろす。 そうして、まろび出たソレは思わず「でっか…」と漏らしてしまうほどだった。 明るい(しかも太陽光)中で見るのは初めてで思わずまじまじと見てしまう。 俺のと違って色も形も大人だ… あれ?俺の方が年上なんだけど… そして俺は好奇心に負け、ソレを咥えた。 伊織くんは俺がお願いしても口淫をさせてくれなかった。 てっきり、男の俺が咥えているのを見ると萎えてしまうからだと思っていたけれど、伊織くんが俺を好きだったのなら、一体何故なんだろう? 「顎が外れちゃいそう」と思いつつもノリノリでしゃぶっていると、先走りのような粘液が出てくる。 伊織くん、気持ちいいのかな?とさらに夢中で咥えていると「んん…」と伊織くんが呻き声をあげた。 やっぱり気持ちいいのかな? 伊織くんは滅多に声を出したりしない。 呻き声すらめちゃくちゃエロい。 このまま口に出して欲しいな、なんて思っていると「っぅえ!?はぁ!?」と声が聞こえた。 やばい、伊織くんが目覚めた。 「ちょ、やめて」と、伊織くんが俺の頭を退かそうと手で押すが、俺は飲みたいので負けじと先端を咥えたままちんちんを握り込む。 「ちょっ、ぐぁ…」 伊織くんがそう言うや否や、口の中にドロドロが出された。 う〜ん…、独特な味。 そう思いつつ、飲み込んだ。 伊織くんが出したモノなら全部飲みたい。 「早く、出せって」と、起き上がった伊織くんが俺の顎を掴む。 「ごめん、飲んじゃった」と俺は口を開けて中を見せた。 「はぁ〜?もぉ、なんで俺が寝ている間に“初めて”のことしちゃうかなぁ」 と、伊織くんが俺を睨む。 「見たかったのに」と悔しそうに言うので「いつでもするけど」と言ったら 「そういうことじゃない」とさらに怒られた。 「俺ばっかで悔しいから、俺もする」 と、伊織くんが俺を組み敷いて、履いているものを取り払われる。 「勃ってる」と伊織くんに笑われて赤面した。 だって、伊織くんのソレを挿れることを考えたら、興奮するに決まってる。 伊織くんの口淫テクは、俺のなんかとは全然レベルが違くて、俺はあっという間に射精した。 やっと後ろに挿れてもらえる!と期待したところで彼が「さ、朝ごはん作るね」とベッドから出た。 去っていく彼の背に、俺はぽかんとしてしまった。 え、抜きあいっこで終わり!? 口淫はセックスじゃないだろ!!! と、俺は憤慨したけれど、朝からムラムラしているヤバいやつだと思われたくなくて、 「朝飯できたよ」と呼びにきた伊織くんに促されるまま朝食をとって帰宅した。 またも不完全燃焼だけれど、朝から勝手にちんちんを咥えて、怒られなかったのが奇跡だろ。 なんなら「キモすぎ。別れたい」と言われても文句は言えない。 受け入れてくれた上、俺のまで咥えてくれたんだから…、最高の彼氏だよな! と、自分に言い聞かせた。 きっと、次はヤるよな! …、と思っていたんだけれど。 次もその次も、日中にデートして夜は泊まりだけれど手は出されなかった、 自分から抱きついたりもしてみたけれど、「暑いよ」とさらっと解かれた。 そして、3回目からはお泊まりもなくなった。 え…? なんでぇぇぇ!!!? 付き合って1ヶ月。 これはもう、破局の危機だよね?

ともだちにシェアしよう!