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第100話 R18

「っう……」  胃の中のものを全て吐き出しても、彼らの動きは止まらなかった。初めて開かれた後孔はじりじりと痛む。おそらく裂傷しているのだろう。頭を硬い床に押し付けられ、後ろから代わる代わる突かれ続ける。二十人もいるだろう男たちの肉棒を受け止めるだけの余力は降谷には残っていない。面白半分に前も扱かれた。気持ちいいわけがない。しかし、戦地での昂りが影響しているのか、死の間際になると硬くなると言われているようにそこはしっかりと反応していた。それを見てげんなりとする。もともと性欲は強い方だったが、まさかこんな場所でも反応するとは。次第に気持ち悪さ以外の感情が降谷の中に芽生えてくる。それを振り払おうとしきりに頭を振った。  これは生理現象で抑えようとしても抑えられないものなのだと自分に言い聞かせる。そうすれば、嫌悪感は少しは軽くなった。男たちが降谷を取り合うように手を伸ばしてくる。ふと、拘束されたままであろう首長を頭に思い浮かべる。俺がここでこいつらを引きつければ、その間は殺されないはずだと気づくと、心は決まった。降谷が蹂躙されている間に時間稼ぎができるはずだと。仲間が助けにくる時間を稼げるかもしれない。そう思えば、この身を捧げるのも苦ではなくなった。降谷は次第に自ら相手を誘うように体を動かし始めた。含みたくもないそれに舌を這わせ、尻を振る。まるで犬のようだと自分で思った。 「どうした。やけに熱心じゃないか」  イヴァンが降谷の胸に噛み付く。血が出るまで何度も何度も噛みつかれたそこは歯形がくっきりと残っている。 「別に……どうせ死ぬなら最後に快感に溺れたいだけだ」  そう呟けば、面白そうにこちらを見下ろしてくる。ゆっくりとロープを解かれた。イヴァンの足の間に組み敷かれ、硬い石の上で奥を突かれる。肩が痛むが、それよりも恐怖が勝る。見られている。見知らぬ男たちに黒い瞳でじっと、熱い眼差しで見られている。そう思うと恐怖と同時に今まで感じなかった羞恥心が首をもたげてくる。

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