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第101話 R18
「うっ……くっ……」
「アメリカ人はもっと大袈裟に鳴くものじゃないのか?」
ポルノの見過ぎだと言ってしまいそうになった。それを堪えて上下に揺さぶられる。降谷は初めて感じる快感の中にゆっくりと足を踏み入れていた。一度入ってしまったら二度と戻れないようなそんな場所。痛めつけられることが、こんなに興奮するなんて。一度も考えたことはなかった。
「死ぬ前に夢が見れてよかったなぁ」
イヴァンが昂った肉棒を引き抜き、降谷の顔に白濁を吐き出した。濃い雄の匂いは万国共通かと笑いたくなる。降谷はもともとバイセクシャルで男も女も好きだった。体目当ての恋愛を何度もしてきた。それまでの快感とは違う一種の脳の錯乱状態において、これほどまでに自分が変わっていくとは。死の淵に立って知る自分の小ささと卑しさが、再び降谷を墜とす。深い深淵にその身と心を沈ませていく。
「俺のものは気持ちよかったか? そうだろう。涎を垂らして喜ぶ姿愛 いかったぞ」
そんな顔をしていたのかと自分に驚愕する。その間も別の男が降谷の体を貪っている。イヴァンは満足げに犯される降谷を見下ろしていた。そうだ。それでいい。俺を見ろ。降谷はそんな思いで声を上げる。狼のような叫びに外にいた家畜たちが騒ぎ始める。降谷は叫び続けた。この身が引きちぎれるまで、首長のために、米軍のために、そして無様な自分のために。
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