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第113話 R18
「……馬鹿。冗談だ」
「えっ……」
そっと降谷の腕が遠のいていく。秀治は名残惜しいような、悔しいような複雑な気持ちでそれを眺めていた。
「おまえも来るか」
「どこに?」
さっきまでとは空気が変わった降谷にそう聞かれる。にやりと口端を上げて大きく笑った。
「クインに誘われてないのか」
だから何に? そう思っても答えを聞かせてくれない。あいつら俺抜きで何か楽しいことを始めているのか? そう思ったら一人だけ仲間外れにされたようで寂しさを覚える。
「来いよ。今のおまえなら気にいるはずだ」
有無を言わさず降谷に腕を掴まれてクインの部屋へと向かう。一体何が行われているのだろう。悶々としながらついていくと、開いたドアの隙間から短い悲鳴が聞こえてきた。その声はだんだんと大きくなっていく。
「クイン! アレン!」
バッと降谷より先に襖を引いた。アレンがクインに馬乗りになっているのを見て、その背中を引き離そうとする。
「何してんだよおまえら」
いっこうにクインから手を離さないアレンにそう吐き捨てると、ふにゃりとアレンが笑った。こいつ酔ってるな。机の上には空になった缶ビールがごろごろ転がっている。
「あ、蓮さんも来たんだ」
クインが笑顔ではだけた胸を見せてくる。アレンはじいっと秀治の顔を見つめると、ぺろりと頬を舐めてきた。そのまま口を吸われそうになって必死で抵抗していると、降谷がクインを抱き起こしたところだった。二人が静かに口を合わせる。なんで、どうして。ぐるぐると頭が回る。
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