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第117話

「あっ……あっ……」  しかし数十秒後には涎を垂れさせながら秀治は降谷の上で下から突き上げられていた。もう三十分は突き上げられている。中をめいっぱい押し広げられて秀治の後孔はひくひくと口を開けている。お腹の奥をごりごりと擦られて目の裏がチカチカと光った。痛い、なのに気持ちいい。ふわふわと浮かんでしまいそうな体をぎゅっと抱きしめるとその腕を降谷にとられた。 「っく」  降谷が何度目かわからない精液を吐き出す。ごぷっと鈍い音を立てて秀治の尻を伝った。それでもまだ降谷のものは硬くなったままだ。今にもはちきれんばかりに膨張している。 「ひっ……」  足を抱き抱えあげられて窓の近くで上下に揺さぶられる。これでは窓を汚しかねない。いつのまにか雪のぱらついている外の景色を眺めながらそんなことを思う。激しい腰の動きに秀治の口からは嬌声が漏れる。涙が出るほど気持ちいい。ごめんなさい、と秀治は心の中で謝った。ごめんなさい唯斗さん、ごめんなさい。  こっちを向けと言わんばかりに降谷に首筋を噛まれる。甘噛みではない、ほんとうに噛み切るような強さで噛まれ、後ろを振り向いた。ぎらぎらと光っている瞳と目が合う。口を食べられてしまった。貪るようなキスに固まった心がほぐされていく。嫌だ、こんなキスで絆されるなんて……。ずんずんと後ろを突かれて、秀治のものから白濁があふれる。それが汚れひとつない窓を濡らして自身で赤面する。無地の紙に墨汁を垂らしてしまったようなそんな罪悪感に胸を痛めていると、がくがくと体を揺さぶられる。乱暴に畳の上に下され、横抱きにされた。その間も降谷のものは硬いままで、秀治の小さな孔を犯してくる。

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