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第118話 R18 (side 降谷)

 降谷は秀治の体をきつく抱きしめる。そのまま畳の上で何度も精を吐き出した。  こんな子供に何を期待していたんだろう、俺は。降谷は腕の中で甘い声で鳴く男を見て思う。別の奴に取られるくらいなら、俺が抱き潰しておけばよかった。おまえなんかぐちゃぐちゃに傷付けばいいんだ。俺の腕の中で。何も知らない無垢な瞳で。俺だけを見ていればよかったんだ。それなのに──。  気を失ってしまった秀治の中からずるりと自身の肉棒を引き抜く。残液が畳にまで溢れた。同じだ。俺はあの頃とちっとも変わっていやしない。戦場で一人犯されたあの日の夜からまったく。目尻から流れる秀治の涙をそっと拭った。この青年には不思議と惹きつけられてしまう。似ている。自分に。幼かった頃の自分に重ね合わせるように秀治の頬を撫でる。まだ柔らかい新芽のような潤った肌。長く日に当たって来なかったであろう真っ白な肌。そこに醜く残る過去の傷跡。秀治の左手首にそっと唇を重ねた。 「おまえなんて必死に生きて、必死にもがいて死んでしまえばいい」  秀治の耳元でそっと囁く。悪魔の囁きのようだと自分で思った。

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