128 / 215
第128話 R18
今にも意識が飛びそうだった。何度も精を吐き出され、秀治の後孔は濡れそぼっている。やがて吐き出された精液が尻を伝ってシーツに染みていくのを感じた。
重く背中にのしかかってきた唯斗の顔がすぐそばにある。恥ずかしくて、でもその顔が見たくてゆっくりと顔を傾けた。
「気持ちよくできたかな」
目を閉じて唯斗が微笑む。その唇に吸い付いた。
「もう、立てない……」
自分で言いながら頬を紅潮させる。
「じゃあ今日は泊まっていってよ」
くしゃりと髪をかかれ、前髪を持ち上げられる。薄茶色の瞳が綺麗だと心から思った。
二人でシャワーを浴びた。唯斗は秀治の後処理を手伝ってくれる。行為のあとのそこをいじられるのは恥ずかしい。そっと目を伏せながら、中のものを掻き出される。長くて細い指に気持ちのいいところを掠められて、また勃ってしまったのを唯斗に吸われた。唯斗の口淫は自分の拙いものより凄まじくて、すぐさま口の中に吐き出してしまう。丁寧に掃除をしてくれるものだから、壁に寄りかかりながらずるずると下に沈んでいってしまう。ひどく足が震えて一人では立てなかった。体を横抱きにされて浴槽に入る。ちゃぷ、と湯船が揺れた。
「お腹痛くない?」
お腹をさすりながら唯斗が聞いてくる。秀治はゆっくりと頷いた。
「大丈夫」
行為の後、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる唯斗が秀治は好きだった。あいつとはまるで違う。キスも、抱き方も、終わった後の対応も。暗い記憶がよみがえりそうになって頭を振る。
「明日も仕事だよね。お昼過ぎには送るから」
唯斗はよしよしと頬を撫でてくる。たまにペット扱いされているようで、拗ねたくなることがある。
唯斗はこっくりこっくり船を漕ぎ始めた秀治の頭を優しく肩に乗せてくれる。この手のひらにずっと触れていたい。この人の一番近くにいたい。こんな世界で見つけた唯一の人だから。
ともだちにシェアしよう!

