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第192話 R18
「俺はおまえのことになると自分が止められなくなると前にも言っただろう」
「うん……」
「おまえにはもう怖い思いをさせたくない。嫌がる姿を見たくない」
そう言って秀治の頭をぽんぽんと撫でてくる。その手に寄り添うように頬を近づけると、頬も撫でてくれた。しかし、一向に顔を合わせてくれない。だったら、と秀治は無防備な降谷の手を掴み、舌で指先を舐め始めた。ちろちろと人差し指を舐めていると、さすがの降谷も驚いて秀治を見る。瞳を見開いたのも数秒だったが降谷の驚いた顔が見られて秀治は満足だった。
「……やめろ」
「やめない」
ぱくっと降谷の人差し指を口に含み、舌で舐め上げてやる。ぴくっと降谷の肩が揺れるのを秀治は見逃さなかった。降谷の膝の上に乗り背中に片方の手を回す。こちらを黙って見つめる降谷を秀治も見つめた。じゅぷじゅぷと秀治が降谷の指を咥える音だけが部屋に響く。
「誘っているのか」
「別に。好きでやってるだけ」
ほんとうは触れて欲しいから。抱きしめて欲しいから、ねだるように指を舐めているのだがそれを伝えられない。秀治は一生懸命舌を使って訴えるが、降谷はがんとして動こうとしない。もう無理だと思って口を離す。すると、降谷はその指を自分で舐め始めた。衝撃的な行動に秀治の視線が揺さぶられる。何かいけないものを見ているような気分になって、視線を泳がせた。
「おまえがしていたのはこういうことだ」
「っ」
お返しだと言わんばかりに降谷のご満悦の笑みと対面する。悔しさが込み上げてきて降谷の膝の上から降りようとしたが、がっしりとホールドされてしまう。
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