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第196話

「れん……っれん、れん」  俺の名前しか言わなくなった秀治の髪を撫で、動かす手を早める。息の荒くなった秀治のものを直に見たくなって、ぺろんとボクサーパンツをずらせば硬くなったものがぼろんとこぼれた。小ぶりだがいい形をしていると思いながら最後は秀治の手だけでイかせようとする。眉間に皺を寄せてうんうん喘ぎながら秀治は限界に上り詰めている。降谷はたまには変化球も必要かと思って、ふっと濡れた突起に息を吹きかけた。 「っは、ぁ……ん、んん……」  それが最後の一撃になったのか、秀治が放心したように体を震わせた。俺の着ていたシャツを濡らされても悪い気はしない。むしろいい気分だった。くたくたになって肩に頭を乗せる秀治の背中を撫でてやる。大きく息を吐きながら呼吸を整えていた。 「疲れた……」 「今日は泊まっていくか」  こくんと頷く秀治をソファに置いて、ウェットティッシュを持ってきてやる。その冷たさにびっくりしたのか軽く悲鳴をあげた。身なりを整えると、缶の緑茶を手渡してやる。自分で開けることもままならなかったので、先に開けておいた。ごくごくと喉を震わせて飲み込む姿が子供のようで、自分でも珍しいと思いながら微笑んでしまいそうになる。

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