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第二章 第26話 ※R18
いいなんて言わなければ良かった。
後悔してももう遅い。
体力お化けの木野崎は、抱かれた後すぐに俺を抱く準備に入った。というか、おもちゃを使っている今が本番かもしれない。
ゴムを捨てた前は電動オナホでじゅぶじゅぶとローションと汁とすでに達した後の精液にまみれていて、後ろにはなんだかよくわからないボールがいくつも連なったような何かを挿入されている。丸いだけならいいのだが、グネグネと木野崎に動かされることによって奥も時々イイところも刺激され、丸いといっても一つ一つの長さが無いから決定的な刺激にはならない。奥の方に行くにつれて球が小さくなっているから、奥に来てほしい圧迫感もなんだか物足りない。
大体、慣らす段階でも散々焦らされた。
イッてもイッても、終わらない。
「っこれ、抜っ……」
オナホをぐっと持ち上げて抜くも、木野崎に元の位置まですぐに戻されてしまう。
後ろに挿入された何かも、尻穴から出たリングに指を引っ掛けてずるるっと抜かれては一つ一つ吞み込むのを何回もやらされる。尻穴が球の丸に沿ってひくん、ひくん、と動く。
「きのさき……っこれ、これ抜いてっ……」
「……どっち?」
俺の上で俺の身体をじっくりと見つめながら木野崎が聞く。
木野崎の肩をぎゅっと両手で掴む。腕はがくがくと震えて力が入らない。足も脱力して大きく開脚し、М時に曲げたままぐらぐらとおぼつかない。
「っはーっ……はーっ……あ……」
「相浦、息できる?」
「でき、るっ……あっ、またイくっ……」
「ダメ」
ぷつんとオナホのスイッチを木野崎が切る。
「……っあ……やだっ、イかせろっ……出した、出したい」
「もういっぱいイッただろ」
また後ろに突っ込まれているものをずるるっと抜かれる。
「あああっ」
リングに指を引っ掛けたまま尻に押し付けられたボールの先端を尻穴にぐりぐりと擦り付けられ、ヌプン……とまたボールが中に入ってくる。
「一個ずつ挿れよーな」
「あ……ああっ……あああっ……」
イケないのにずっとイッてるみたいな感覚に全身をゾクゾクとしたものが駆け抜けていく。
「呑み込んだら穴閉じんの、エロいな」
「っふ……もう挿らな……」
「はいるよ。あと2個だけな」
グズグズと泣き出した俺に容赦なく木野崎が球を挿れていく。
また電動オナホのスイッチをオンにされ、前も後ろもわけがわからなくなる。
「やだっ……もう挿れてっ……」
「今入ったよ」
「ちがっ……ちんぽっちんぽがいいっ……」
「……おもちゃは?気持ちーでしょ?」
「ちんぽの方がいいっ……」
「……マジで」
俺は手を伸ばして木野崎のチンコを探す。
勃起したまま俺の腹に当たっていたそれをぎゅっと優しく掌で包み込む。
「……挿れてっ」
「……じゃ、今入ってんの全部、抜かなきゃな?」
「ああああっ」
木野崎が後ろに入っていたものをまた一気に引き抜く。
電動オナホがオンのまま、ずるるっと引き抜かれる。抜く途中で止まり、亀頭を責められる。
「あっ、あっあっ、来る、やだ、イッ……」
弱いところを責められて、今度は完全にオナホを抜き切ってから外に俺は精を放つ。もう先端を伝ってトロトロとしか出てこない。イッたばかりのチンコは、勃ちっぱなしだ。
「……今度は俺の……呑み込んで。な?」
うんうんと頷きながら木野崎の首に腕を回し、縋る。
ゴムを嵌め、ズププ……とさっきのボールよりも太くて長いものに貫かれた。
「あっ……硬……あったか、っ……」
「気持ちい?」
「んっ……すき、きのさき……すきっ……」
「俺も、っ、すき」
口と口を合わせて深くキスをしながら、木野崎が動き出す。トン、トン、と奥を軽く叩くばかりで、欲しい快感がまだ来ない。
「っふ……んあ……動けっ……っも……」
ゆるゆると腰を揺すって催促すると、木野崎が俺の足を撫でていた掌で太ももをぎゅっと掴む。
「ずっと甘イキしてんのな。可愛い」
そう言って大きく動き出す。
パンッと尻がぶつかる音が響いた。
「~~~~っ!!っ!!」
チンコから精液を垂れ流したまま、上下に揺さぶられる。
「もう、イケない、つら、あっ」
揺さぶられたまま木野崎の頭を抱える。腹の辺りでチンコがどうなっているかはもうどうでもいい。多分グチャグチャだ。
俺の身体の脇に手をついて木野崎は腰を振った。
奥まで硬いのがゴリゴリとナカを擦っていく。イイところを強く擦られて、今度はびゅるるっと一気に射精した。
俺のナカで木野崎も果てるのがわかる。
「っはぁっ、最後、ちゃんとイケたな」
木野崎が俺の頭をよしよしえらいえらいと撫でる。
「っぁ……はっ……」
俺は全身ベトベトのまま、くたばった。
木野崎は俺の下腹、太ももの内側を吸っては赤い痕を残していく。
「あっ……」
「これも感じんの?」
聞く木野崎にコクコクと頷く。
「な。俺の愛は、でけーだろ」
言い聞かせるように俺を抱きしめて抱っこした木野崎は抱いたままベッドに座りなおす。体格差は無いのだが、木野崎の方が数段力持ちである。
「……どこにも、行かねぇよ」
俺は木野崎の耳元で呟く。
「西条さんとこも、羽田んとこも、他のαんとこも、行かねぇ。……コーキ」
「ん?」
「ずっと、そばに居る」
「ん」
甘えたように名前を呼ぶと、木野崎はまた俺の頭を撫でる。
自然な流れの中で俺は木野崎の髪にする……と指を通し、そのままぎゅっと髪を引っ張った。
「イダダダダッえ!?何、なんで!?急に何!?」
のたうつ木野崎に俺は力を緩めず髪を引っ張る。
「オメーはおもちゃ使うからヤッてる時間がなげーんだよ!!何ラウンドしたと思ってんだ、腹上死したらどうすんだコラ!!」
「痛てぇハゲるっ、放せ……今回はトばなかっただろ、甘イキしてただけじゃん」
「十分辛いんだよッ……!焦らされまくってあんな長時間イキッぱなしで狂うかと思ったわッ!お前を殺さないだけマシだと思えっ頭おかしいんかテメー!!」
「ごめんごめんマジで謝るから、髪引っ張んのやめてッ」
キーッと怒る俺に木野崎が俺の腕をギリギリと掴む。
「な、ゴメン。リュート」
ちゅっとごまかすようにキスをされる。
ちゅっ、ちゅっ、と角度を変えて何度もされる。
「……次はフツーにセックスしろ」
鼻の頭同士をこつんと突き合わせて、睨む俺に木野崎は黙ったままキスをした。
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