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第四章 第48話 ※R18
木野崎の部屋で、いつものように放課後を過ごす。
「相浦……うららのこと、好きか?」
気になっていたのだろう。
木野崎が、俺とおでことおでこをくっつけて、聞く。
「うららは、友達じゃん。俺はお前だけだって、前から言ってんじゃん」
俺はちょっとだけ焦って、必死になる。
一年近く一緒に居て、西条さんとセックスまでさせて、まだこの男は俺のことが信じられないのだろうか。
「俺は……お前を誰かに奪われんのなんか、絶対許せねぇ。これは母親のことがあったから、もう俺に染み付いた習性みたいなもんだ」
木野崎が言う。
αの運命の番に、Ωの母親を取られたβの父親を持つ苦しみが、木野崎の恋愛には染み付いている。
木野崎から俺を手放すこともないと、再三言われている。
「たとえ友達のうららでも、奪われんのはあり得ねぇ。お前は、俺のもんだ」
木野崎が俺のカラーを引っ張る。
俺も木野崎のカラーを引っ張って、言った。
「お前も、俺のもんだろが」
「……お前はどうでも、うららはお前のことどう思ってるかわかんねえだろ」
「うららは、そんな奴じゃねえだろ。いい加減にしろ」
俺は木野崎の頭を軽く叩く。
「いっそのこと、言っちまうか」
木野崎が、ぼそりと呟いた。
「何をだよ」
「俺らが付き合ってることをだよ。赤城と涼華とうららに、バラす。知ってるのは俺ら5人だけでいい」
「……いいぜ」
俺は頷く。
「それでお前が俺のこと信用できんなら、そうしようぜ。大体お前、俺がお前のことどんだけ好きか、わかってんのか」
「……将来、一緒に居るよな?」
信じられないのか、また、前に話したことを掘り返す。
「一緒に居る。約束する」
「結婚する?」
「結婚する」
子供みたいな、約束だ。
でも嘘じゃない。将来に不安を感じることはあるが、その時隣に木野崎が居てほしいと思う。
両腕を広げて木野崎を迎えるようにすると、ぎゅっと抱き着いてきた。
そのままちゅっちゅっと至る所にキスをされる。
俺は木野崎の胸倉を引っ掴んで口付け、深いキスをした。
「……抱いていーよ」
小さな声で伝える。
普段ヤるときは、俺が抱いてから木野崎に抱かれることが多くなっていた。
木野崎に抱かれてからでは、俺の体力が持たないからである。
こいつは力が強いだけでなく体力も並外れているので、俺に抱かれてからでも元気なままセックスを続行している。
俺の言葉にペロリと舌なめずりをした木野崎が、ばさりと上を脱いだ。
コンドームにローションを投げて寄越した木野崎が、俺に言う。
「んじゃ、自分で後ろ、慣らせ」
「は?」
「慣らせ。早く」
「は……はぁ?んだそれ、ひでぇ……」
今のは木野崎が全身で俺を愛してくれる流れだっただろう。
というか相手がいるのに、なんでその相手の目の前で自慰めいた真似をしなければならないのか。
同じように上を脱いだ、俺のズボンを下ろしながら木野崎が耳元で囁く。
「ちゃんとできたら、コレあげる」
俺の手を木野崎が自分の股間へ持っていく。
俺はゴクッと喉を鳴らす。
「……あんま見んなよ」
そう言って指にゴムを嵌め、ローションを使って尻に指を入れた。
木野崎が俺の腰を掴み、木野崎に向けて腰を高く上げるようなポーズにさせる。
「……やらけーのな」
木野崎が俺の尻に出入りする指を眺め、呟く。
そりゃそうだ。
俺はタレントになってからも、特に仕事があるわけでもないせいか、木野崎と頻繁にセックスしている。
尻穴が固く閉じる間もないままに抱いて、抱かれるのだ。
これは木野崎も同じだろう。
指を2本、3本……と増やしていく。そこはすんなりと指を受け入れては呑み込んでいく。
「前、萎えてんぞ。触りながら、ヤれ」
偉そうに木野崎が命令してくる。
「っふ……はぁ……」
チンコを扱きながらじゅぷじゅぷと指を出し入れする。
挿れられた時の圧迫感が無いので物足りないが、ナカのイイところを探して指で優しく触る。
「あ……はっ……」
指を強く、速く加速させる。
チンコを扱く手も加速する。
「もうイッ……」
「はい終わり」
出し入れしていた手を引き抜いて後ろに引っ張られ、チンコを扱いていたもう片方の手も掴まれた。
「ッなんで」
後ろを振り返りキッと木野崎を睨むと、ディルドを手に木野崎がのしかかってくる。
色は透けているが、カリ首や血管やタマまで再現されたグロい見た目のディルドだ。
「そんなデカいの、入らな……」
「俺のと一緒ぐらい。入る入る」
ズププ……と容赦なく挿れられる。
お前のチンコ、こんな長くねーだろ!と心の中で悪態をつきながらも寝転がると、木野崎が不思議そうな顔で俺の目を覗き込んだ。
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