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2人の天使 2

「癒しの魔法を学べる資格を持った者がこの学園に入学するのは実に30年ぶりだ。 2人の数値は既に私の教え子達を超越している。 もう私に教える事はないのかもしれないな」 「何言ってるんですか先生!僕まだ何もわかってないのに…」 「はっはっはそうだったな!」 普段は落ち着いているフェディンは見た事もないくらいハツラツと笑っていて、浮かれているのが見て取れる。 だけど癒しの魔法だとはそう簡単に判断されるわけもない。 レンシアだって何度も何度も数値を測定され、何人もの前で披露してやっと認められたのだ。 だからきっと、リウムの癒し魔法は“本物”、のはず。 リウムはレンシアに顔を近付けると、邪気など何一つない微笑みを浮かべる。 「色々教えてくださいね、先輩」 金色の瞳は澱みなく輝いていて、それは天使のように美しく愛らしかった。 昨日胸ぐらを掴んできた人間と同じとは思えないくらい。 まさか、彼が本物の“大天使の生まれ変わり”なのでは? きっと誰もが考える事だろう。 魔法の一番大きな値が、癒し、だなんてそれだけで。 だけどレンシアは、妙な胸騒ぎを感じながらも頷いた。 「ええ……もちろんです…」

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