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予感 4

「いや本当に眼鏡取ったら美形とは思わないじゃん…」 「あ?どういう意味だ?」 私服はそんな感じなのかと思うと推される理由が分かる気がして、 イオンは何故か無駄に落ち込んでしまうのだった。 「コンタクトとか無いのに…眼鏡取って見えるの…?」 「逆だ。」 「え?」 「見えすぎるからかけているんだ」 ローラはそう言いながらさっさと歩き出す。 いつもは大きなローブで分かりにくいが、ピッタリとしたシルエットの服だと彼の華奢さが伺えて これは女子は好きだろうなと思いながらも、イオンは背中を丸めながら彼を追いかけた。 「ローラからいい匂いすんのなんかショック〜…」 「ほざけ。ちゃんと1日おきくらいに風呂には入っている」 「いやそれは流石に毎日入りなよ…」 彼の風呂のキャンセル具合はやっぱり女子には聞かせられないが、それにしてもいつものもっさりとしたオタク感漂うビン底眼鏡くんが妖艶エキゾチック美人になってしまうと 置いていかれた感が半端なくなってしまう。 イオンはアクセサリーなんて一個も持っていないというのに。 しかし、普段は全員ほとんど同じ制服で誤魔化されているもののこういう時は全員貴族なのだと思い出す。 会場となっている大きな広間には、各々煌びやかに着飾っている生徒達の姿があった。 もちろん上級生や来賓とかいう大人達もいるのだろうけど、全員男のはずなのに妙に華やかさがある。

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