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部屋チェン! 4
「……この部屋に……移動になりまして……」
彼の言葉の意味が一瞬分からなかったが、リウムはエルメーザの部屋に行くと言っていた。
エルメーザと元々同じ部屋だった彼は行き場がなくなりここへ来たと言うことだろう。
「あ、あー…なるほど、そういうことっすね…」
部屋割りがトレードされたことはなんとも言えなかったが、ここしか空いていないのかもしれない。
イオンはドアを大きく開けると彼の足元に置いてある荷物を持ってあげた。
彼の荷物はずっしりと重たかったが、格好付けて涼しい顔をする。
「どうぞどうぞ」
彼を部屋に招き入れ、先程までリウムが使っていたエリアに荷物を運んであげた。
仕方がない事とは言え彼は相当に複雑だろう。
レンシアは暫くドアの前で立ち尽くしていたが、やがて部屋に入ってきて居辛そうにしている。
「そっち、使ってください」
「……ええ…」
「すみませんまだパジャマで、さっき起きちゃって
ほら休みだからやっと寝れる〜と思って…」
イオンはなるべく楽しげに話したが、レンシアは無言のままで気まずい空気が流れてしまう。
「あー…俺、シャワー浴びてきますね…
どうぞ、ごゆるりと…おくつろぎください……」
旅館の女将みたいな事を言いながらイオンはシャワールームに逃げ込んでしまった。
洗面台の鏡には寝癖で髪が爆発している姿が映っていて、急に恥ずかしさが込み上げてくる。
「き、急にくるとは思わないじゃん……!?」
思わず鏡に近付くと目やにもついているし最悪だった。
同じ部屋になってしまって、変な寝言とか言って幻滅されたらどうしようと気にしても仕方のないことを何故か考えてしまうのだった。
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