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夏休みの活動 3
「そんな顔しないでください…
俺は、レンシアさんに笑っていて欲しいんです」
「俺に…?」
「はい。レンシアさんが楽しそうに笑ってたら、なんだってできる気がするから」
レンシアは不安そうにしていたが、目を細めて少しだけ笑ってくれた。
あーーーーー可愛いいーーーー抱きしめてーーーーーェ
と思ったがイオンは我慢して、荷物を整理すべく自分の机へと向かった。
すると机の上に皿らしきものが置いてあり、ドーム状の蓋のようなもので覆ってある。
隣にはフォークも添えてあった。
「あれ、なにこれ…」
蓋を開けると、中にはパスタのようなものが入っていた。
そういえば夕食を食べる暇がなくてお腹がぺこぺこだった事を思い出す。
「あの…お口に合うかわかりませんが…」
「え…、え?もしかしてレンシアさんが…?」
「食堂の時間も過ぎていたので寮の調理場を借りたのです…
少し、冷めてしまったかもしれません…」
レンシアはそう言って苦笑するとこちらに近付いてきて、えーと、と言いながらお皿に向かって両手をかざすようにした。
すると彼の手から光が溢れて、暫くするとパスタからは湯気が立ち上り始める。
「どうぞ」
彼はそう言って微笑んでくれた。
電子レンジ魔法はさておき、出迎えてくれるだけでなく手料理まで作ってくれているなんて、とイオンの頭の中は一気にピンク色になってしまった。
これは申し訳ないけど新婚なのでは?とか思ってしまって、彼の微笑みを穴が開くほど見つめてしまう。
「あんまり…お好きじゃなかったですかね…」
折角暖めてくれたのにぼけっとしているイオンにレンシアは不安げに俯いてしまった。
「いや好き、めっちゃ好きです!美味しいです!」
「まだ食べてもいないのに…?」
イオンはバタバタと椅子に座るとフォークを手に取った。
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