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夏休みの実績解除をしたい 6

「じゃあ明日10時出発にしよ!確か汽車ですぐいけたと思う」 イヴィトはさっさと取り纏めてくれて、りょ、とローラは頷いた。 レンシアはどこか戸惑った様子だったが、 よく考えると彼と一緒にお出かけできるなんてめちゃくちゃ楽しいイベントなのではとイオンは思い付いてしまう。 「チャンスじゃないかイオン」 「……エ?」 「まあ…少しは空気読むけどやなぁ…」 ローラとイヴィトは本人の前で堂々と意味深な事を言っていて イオンは思わず、違う違う、と早口に否定してしまう。 「ち、違うからね…?勘違いしなさんな? みんな友達だから。友情だから」 「見え透いた嘘をつくなよ?」 「パーティの時もずっと変やったよな…えちえちとか言って…」 「だ…違うあれは…違うって……!」 「何が違うんだ?」 「バレバレやってイオン…」 二人はどこか呆れたようにイオンを白い眼で見ていて、レンシアはぽかんとしている。 「もう!揶揄わないでちょうだいっ!アタシは弁えてるんだからっ!」 「うわ出た…イオンの第二の人格…」 「レンしぃ無理なら無理と言っていいんだからな」 「うーん…イオンさんの良いところだと思うけど…」 やっぱり、うっすらバカにされる運命には逆らえないらしい。

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