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謎の石 4

「…でもなんだか俺を探していたみたいで、これを預けたいと言われて…」 ポケットからあの石を取り出してみんなに乗せてみる。 なにこれ、とイオンは首を傾けていて、さぁ、とイヴィトは首を傾ける。 ローラはじっと石を見つめた。 「綺麗やなぁ。宝石とかやろか?」 イヴィトは石を眺めて素直な感想を溢している。 石は黒かったが光が当たるとキラキラ光っている。 「…これ……なんか生きてない……?」 イオンがぼそりと呟いた。 石からは確かに意思を感じるけど別にどの石も大体そうなのでレンシアは、ええ、と頷いた。 「石は大体生きてるだろ」 「え…あぁ、そう…かな…? でもなんか…、感じるけどなぁ…鼓動?みたいな」 「鼓動……?」 レンシアはそう言われて改めて石を見つめた。 確かに、微かだけど心臓の音のようなものが感じられて思わず顔を近付けてしまう。 「もしかして……卵とかやったりせんよな?」 イヴィトの言葉に全員思わず彼の顔を見てしまった。 「いや、あの、ドラゴンは石から生まれるって聞いたことが…」 「ドラゴンの卵なんて時価数億はくだらないぞ…」 「え……す、すうおく……?」 想像すると恐ろしくなってきたが、レンシアはどうにかドラゴンの言葉を思い返す。 「で、でも、でも…確か…我々のものではないって言ってましたよ?」 「ほな卵とちゃうか…」 「自分ではないが別の番のもの、という意味だったりしないか?」 「確かに。自分の卵をあげるわけないもんなぁ」 「そういえば我々も預かっているだけって言ってた気が…」 考えば考えるほどそんな気がしてならなくなってしまう。 全員押し黙ってしまい、お互いの顔を見つめ合った。

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