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謎の石 6
「…まあ落ち着け、確か近くにドラゴン保存協会があったはずだ
申請もそこが窓口になってるから聞けるだろう」
「お…怒られたりしないでしょうか……?
勝手に取ったとか思われないでしょうか?」
「うーん、檻はどう考えても人が入れるような感じやなかったし…」
「ドラゴンに直接託されたと言えば良い。嘘ではないだろ」
「本当に…?」
「俺たちもついていくから、大丈夫だよ」
イオンはそう言って微笑んでくれて、他の二人も頷いてくれた。
彼の笑顔を見ていると幾分かホッとしてきてしまうが、だけど数億とか言われると心がざわついてしまう。
それにまた彼らを巻き込んでしまっているし。
「うう…ごめんなさい……俺の所為でまた…皆さんを巻き込んでしまって…」
「大丈夫やって。気にせんで」
「ひひ。そうだぞ?見ていて飽きない男だ君は」
「…の前に、なんか食べん?」
「だね。お昼も結構過ぎちゃったしな
なんか買いに行く?」
「大体こういう所はボってるからな。俺が交渉してやるよ」
「いや…テーマパーク価格だと思ってちゃんと払おうよ…」
なんでもないかのように三人は昼食の話をし始めてしまい、頼りになるんだかならないんだか分からないが
その緩い雰囲気に充てられたのか、レンシアも空腹を思い出すのだった。
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