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嘘つきへの断罪 4
「本当は…もう一回ちゃんと伝えようとしただけなんだけど…
レンシアさんを前にすると、なんか変に舞い上がっちゃうから…」
彼はどこか申し訳なさそうに目を細めて顔を近付けてくる。
「あなたの事が好きです、レンシアさん…」
「……っ、…」
「でもどうにかなろうとか…あなたを強引に奪おうなんて思ってなくて…
ただ……笑っていて欲しかっただけなんです…
優しいあなたが…俺の事で傷付いたり、悩んだりして欲しくなくて…ただ、あなたを大切に思ってるって伝えたかった…」
彼の指が頬に触れていると感じるだけで、勝手に顔が熱くなっていって
そんな卑しい自分の身体に嫌気が差すのに。
「でも、そんな事言われたら…また俺の頭がおかしくなるでしょ?」
イオンはそう言いながら苦笑して、頭を撫でてくれた。
そうやって触られる度にもっとそうされたくなってしまう。
それはなんて、罪深い事なのだろうと分かっていても。
「だめ…ですか……?」
「だ…だめじゃないけど……」
レンシアは怖々と彼の胸に手を伸ばした。
服の上からでも、彼の体温が伝わってきて煩い鼓動も自分のものなのかどうか分からなくなる。
「…イオンさん…俺では、だめ…でしょうか…」
視界が、彼でいっぱいになりそうだった。
ぎゅう、とイオンの服を掴んでしまうと彼の指先が頬に触れて、顔が近付いて。
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