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保護者 2

「えっと、結局許可は貰えるんでしょうか?」 「ええ、ええ…そうですね、そのう…本来ならば、ドラゴンの飼育は特別な許可がないとできませんので… その…保護された野良のドラゴンは当ドラゴン保存協会の提携の研究施設や保護施設で預かる規定なのですが…」 「でも、ドラゴンと直接盟約を交わした場合は特別な許可が貰えるのでは? レンシアさんはドラゴンから直接言付かっているわけですし…」 「ええ、ええ…レンシアさんの話では、そうですね… ですが本来はドラゴン保存協会の疎通の魔法使い立ち合いの元、ドラゴンの谷での儀式を得て盟約を交わすのが一般的で…」 「盟約はドラゴンからの意志が必須なんですよね? レンシアさんはドラゴンに一方的に預けられたので問題ないのでは?」 「しかしですね…、それも本当かどうか……」 「レンシアさんが嘘つくわけないでしょ! 人と交わらない領域にいるドラゴンの卵を、直接もらう以外にどうやって手に入れるっていうんですか!」 「ええ…っとそれは……ちょ、ちょ、ちょっとお待ちくださいね…」 検査している間暇だったのでドラゴン飼育の許可についての書類を斜め読みしていたイオンは、協会員に詰め寄った。 どうにも回りくどい言い方をしているけど、なんだかドラゴンを取り上げたいように見えてしまって。 協会員は慌てて部屋を飛び出して行ってしまった。 「…イオンさん…ありがとうございます…… でも…やっぱり預けたほうがいいのかもしれませんね…」 「何言ってるんですか!」 「…この子にとって俺と一緒にいることがいい事なのか分かりませんし… ドラゴンなんて育てた事もありませんから」 レンシアはドラゴンを撫でながらも、ぼそぼそと呟いている。 やはり何か疑われているらしい気配に彼は意気消沈しているのか、 その横顔はどこか寂しそうに見える。

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