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野暮用 3
「ジンシーバさん…!」
レンシアは生物を抱き上げる。
「どこに行っていたのですか…!?」
ドラゴンは黄色い目を細めながら、くるくると不思議な声で鳴いている。
「やぼよう…って、心配させないでください!
勝手に出ていくなんて…!」
「自分で出て行って戻って来たの?
生後1日で随分としっかりしてるんだなぁ…」
目を三角にして怒っているレンシアだったが、随分と意志があるように見えるドラゴンにイオンは苦笑する。
人間の赤子は何もできないし、動物だったとしてももう少し親頼りになりそうなものだが。
やっぱり飼育や管理方法について色々と話を聞く必要がありそうだ。
「ちゃんと一緒に授業を受けられるか心配です…」
ドラゴンを常に携帯しなくてはいけなくなってしまったレンシアはため息を溢している。
ただでさえ注目の的なのにますます注目されるだろう。
「…あんまりレンシアさんを心配させちゃダメだぞ」
イオンはそう言いながら黒い生物の頭を撫でてみた。
不思議そうに首を傾けているドラゴンは、人間達が頭を悩ませている事など知る由もなさそうだ。
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