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18歳!初カレ! 4

「…イオン?どしたん?」 向かいに座っていたイヴィトに顔を覗き込まれ、イオンはどう言えば良いか分からず黙りこくってしまった。 「レンしぃがエルたんの元に戻ってしまわないか心配なんだろ」 ローラは面倒そうに机に頬杖をつきながらイオンの気持ちを簡単に言ってのけた。 他人に言われるとなんだかとんでもない我儘に聞こえてしまう。 「ほんとは…俺なんかが独占しちゃいけない人だって分かってるよ…」 好きだと言ってくれたレンシアの気持ちは、嘘では無いと思いたい。 だけど、誰かの為に簡単に自分を犠牲にしてしまう彼は より多くを救うために飛び出して行ってもおかしく無い気もして。 そんな人だから、惹かれたのだけど。 そんな彼らしさを、もしも自分が邪魔をしてしまうのだったら。 「それなのに指輪とか買おうとしたんか…?怖……」 「お前…行き過ぎて妙な気を起こすなよ? そうだ!監禁しよう!みたいなこととか…」 「イオン殿……我々は敵にも味方にもなり得るとご承知おきくださいね……」 3人から冷たい眼差しを向けられ、イオンは頭を抱えた。 「友達じゃん!?励ましてよ!」 「友達を犯罪者にせん為やで?」 「な…ならないわよ……たぶん…」 そうは言いつつもいざその場面になったら自分は何をしでかすのだろう。 愛は人を狂わせるとは言うけど、恋愛赤ちゃんには怖すぎる化学変化が起きそうで自分でも不安になるイオンだった。

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