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契約じゃなくても 3
「ん…!?」
レンシアの舌に唇を舐められて、甘噛みされながら両手で頭を撫でられると
イオンはいよいよと思考が吹っ飛んでしまって彼の腰を抱くようにしながら唇を貪った。
舌を突き出して絡め合うと、あまりにも気持ちよくて無我夢中になってしまう。
しかし、イオンはベッドに押し倒されてしまった。
上に乗っかったままレンシアはイオンのネクタイを解き始める。
「っ…れんし、あさん……ん…!?」
「じ…自分にあまり…、魅力がないことくらいわかっています…!」
レンシアは泣きそうな声で言いながらもネクタイを抜き取ると、次はベルトに手をかけてくる。
「いや何言っ…ちょ、ええ……!?」
イオンの中心はもう誤魔化せないくらいになっていたのだが、恥ずかしがっている間もなく露わにされ彼の唇が触れてくる。
「れ…レンシアさん、ちょっ…と…!」
イオンは慌てて身体を起こそうとするのだが、力が入らなくて変な体勢になってしまう。
中心を、ちゅるちゅるとキスをするように舐め溶かしているレンシアの姿が目に入ると、呼吸の仕方が分からなくなって
その美しい顔が自分のグロテスクなものを愛撫していると思うと、イオンは辞めさせたいような目に焼き付けたいような両極の感情に引っ張られて内臓が全部出て来そうになってしまう。
「っ…、…やば…待って……」
膨らんでいた欲望が彼の口腔に飲み込まれて行くと、その何とも言えない感触で頭が真っ白になりそうだった。
濡れた舌のぬるぬるとした感触に絡みつかれ、ちゅう、と吸い上げられると勝手に息が弾んでいって
それでも引き離さなきゃという理性がギリギリで上回り、イオンはレンシアの頭に触れた。
「レンシアさ…っ…ん」
片手と口を使って刺激され、上下運動をされると力が抜けていってしまう。
しかし、ぢゅる、と強めに吸い上げられ始めるといよいよ危機感を覚えてイオンは渾身の力を振り絞って無理矢理彼を引き剥がした。
「…っ、本当に、待ってって…!」
何だか汗だくになっているし、ぜえはあと呼吸を整える。
「あぶ…あぶねえ……」
イオンはレンシアの肩を抑えたまま、呟いた。
彼は濡れた唇を噛みながら、ごめんなさい…、と弱々しく謝っている。
そのしゅんとした様子は自分に責任がありすぎるのだろうとイオンは少し反省してしまうのだった。
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