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ドラゴンと魔法使い 2
「君に懐いているのは幸いだったな…
無理矢理魔法使いの元へ行こうとして暴れ出すドラゴンも多い。
刑務所なんかに乗り込んでいかれると脱走共謀も疑われかねないからな…
最悪殺処分される事もあるから気を付けておいた方がいいぞ」
「分かり…ました…」
サヴァトーラは恐ろしいことを言っているが、確かにあり得ない話ではないだろう。
脱走の為にドラゴンを呼んだとレンシアの立場がますます危うくなるかもしれないし
頼まれた以上ジンシーバを危険な目に遭わせることも出来ないし、しっかりと目を光らせておかねばならないだろう。
イオンは不安を覚えながらも、ドラゴンを見下ろした。
「……ドラゴンに選ばれるような人間は、人を殺そうなどとは思わないはずだ…」
サヴァトーラは慰めてくれて、イオンは頷くことしかできなかった。
それから他にも盟約者を失った場合の話を聞いた。
どちらかが死亡すれば、勝手に盟約は解けるかそうでない限りは基本的に結ばれたままという事。
代わりにイオンが盟約を交わす事もできるが、いずれにせよドラゴン次第だという。
レンシアは平気で話していたようだったが産まれたばかりのドラゴンとの疎通はなかなか難しいらしいので、
ジンシーバと相談するのは出来ないかもしれない。
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