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狂信者たち 4
「し…しかし生レンシアたその美しさたるや……手枷もそれはそれで新しい性癖のドアを叩かれているような…」
「こ、こら舐めるように見るんじゃあないッ!不敬だぞ!」
「しし失礼致しました!!!」
格子の向こうでコントが始まっており、ローラやイヴィトがいたらツッコミが止まらなかっただろうなと呑気に想像してしまうレンシアだった。
「ふふ…ありがとうございます。でも…やっぱりお断りしなければならないかもしれません…」
「な、何故ですか!?た…確かに小生は非魔法人の小市民ですが…一応死に物狂いで勉強して弁護士資格も…」
「いえ…あなたは何も悪くないのです。寧ろ感謝しかありません…
だからこそ…です」
レンシアは俯きながら、自分の手を拘束している手錠を見下ろした。
「……どんなに優秀な弁護士がついても、俺の罪は覆らないでしょう…」
「そんなのやってみなければ分かりませんぞ!!」
「そ、そそそうですよ…!エルメーザ殿下は生きておられますし…!」
「レンシアた…様、何が起きたのかお話しください…!
とにかく真実を知らなければ弁護のしようがありませんから!」
エカルティはふくよかな体型の男だったが、ふうふうと鼻息荒く格子に顔を近付けてくる。
ヴェネッタも同じように真剣な眼差しを向けてくる。
きっと弁護人がいないと知ってヴェネッタは掛け合ってくれたのだろう。
レンシアは仕方なく事の顛末を簡潔に2人に話した。
隠し立てをするような事はなかったが、どうせ他の人間はまともに聞いてはくれないだろう。
しかし弁護士のエカルティは何かメモを取りながら話を聞いてくれた。
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