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おかえり 2
『はらへった!』
頭の上にいたジンシーバにぺしぺしと額を叩かれ始めたので、イオンは苦笑した。
「とりあえず朝ごはん食べません?
ジンシーバも腹減ったって抗議し始めたし…」
「僕2人の分取ってきてあげる!」
「え?リウムが…?」
「何その顔…僕だってサービスする時くらいあるんだから」
リウムは再び頬を膨らませては、座ってて!と言って走って行ってしまった。
2人は仕方なく村八分席へと腰を下ろした。
イヴィトはいつものように爽やかに笑顔を向けてくれて、ヴェネッタはその隣でそわそわとしている。
「おはよーイオン、レンシー…と、ジンシーバ」
「おおお、おはようございます!レンシア様…今朝も一段と美しさが麗しくて…!」
「ふふ。おはようございます」
「あれ?ローラは?」
「あー…なんか今日はベッドから動けんみたい…」
ローラは昨日は饒舌にしていたが、本当は結構無理をしていたのかもしれない。
「そうなんですね…ローラさん…きっと俺の為に無理してくださったのですよね…」
「わからん。これ見よがしにサボりたいだけとちゃうん?」
「後でお礼言いに行かないとなぁ…」
なんやかんやでローラの証言はかなり重要だったし、あの時みんなで話したようにレンシアの名誉はだいぶ挽回されたと思う。
「よかったーレンシーが戻ってきてくれて
イオンもヴェネッタ先輩も廃人みたいになってもうて一生このまま俺が面倒見る感じ?って思っとった」
「…すみません…色々とご迷惑おかけしてしまって…」
「何言ってるんやーレンシーは何も悪くないやろ?」
「そそそうですよ!我々が一方的に激オモ感情を抱いているだけで…!」
「そこちゃうって」
「ふふ」
2人と楽しそうに喋っているレンシアの横顔をイオンはついぽけーっと眺めてしまう。
彼を前にするといつもそうだったが、何だか今は余計にそうなってしまって。
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