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おかえり 3

『いおん、しっかりする!』 ドラゴンはイオンの顔に張り付くようにしてみたり、肩に乗って頬に頭を押し付けるようにして目を覚まそうとしてくる。 「いたた…角が刺さってるよ…」 「随分と仲良しになったのですね?」 「俺が1人で育てる…!みたいなこと言って泣いとったんやで」 早速イヴィトにリークされており、イオンは苦笑しながらもジンシーバを引き剥がして膝の上に座らせた。 『いおん、れんしあいないとだめ おれいないとだめ』 「…そういう認識でしたか…」 ドラゴンはイオンの膝の上で踏ん反り返っており、面倒を見ているつもりが見られていたらしいと苦笑する。 「……イオンさん…ジンシーバさんの言葉がわかるのですね」 「え?あ…そういえば…確かに……」 ドラゴンとの疎通は上級魔法使いでも難しいし、産まれたばかりだと余計にそうらしいのだが イオンはいつの間にかジンシーバの言葉を理解出来るようになっているようだった。 『いおん、ばか。むずかしいことば、わからない』 「何それ…俺のレベルに合わせてくれてるってことぉ…?」 『おれ、やさしい』 見た目はデフォルメでかトカゲみたいで可愛いのに生意気な事を言っているジンシーバにイオンはため息を溢しながら頬を撫でてやった。 だけど2人でいる時はそんなに喋って居なかったので、やっぱりレンシアが居ると調子が良いようだ。 それはイオンにも言える事である。 「お待たせぇーモーニングでござーい」 ウエイトレスよろしくトレーを両手に持ったリウムが現れ、2人の前に朝食を置いてくれた。 「ありがとうございます…リウムさん…」 「いいの!お礼だから!」 「お礼…ですか?」 「死なないでくれてありがとうのお礼!」 「リウムのレンシーへの感じは何…?」 どんどんリウムのレンシアに対しての感じがよく分からなくなっているが、彼なりに気を遣ってくれているのだろうと思う事にした。

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