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ずっと。 5
「俺も好き…好きだよ、レンシアさん…」
そうやって言われるだけでレンシアはあり得ないくらい幸せになって、じわっと視界が滲んでいった。
熱い欲望がゆっくりと身体の中に入ってきて、ずっとそれを待っていたようにぞくぞくと全身が震えていく。
「…っ、あ……ぁ…ッ…」
身体の中に熱が沈められ、それだけでまた一瞬絶頂のような感覚に陥ってレンシアは悶えていたが
律動が始まると、身体はすぐに解けていって無我夢中でそれを貪ってしまうのだ。
「ぁ…、っ…あぁ…っ」
ずっと感じたかった香りに包まれていて、激しく打ち付けられるともっともっと何も考えられなくなって。
取り繕うことを忘れて開きっぱなしになった口から、だらだらと唾液が溢れていってしまう。
「っ…可愛い…レンシアさん…」
膝がガクガクして倒れてしまいそうなのに、イオンの腕にお腹をぎゅうっと抱き寄せられて
突き上げるようにされると、再びちかちかと視界に光が飛び散っていく。
「ァ…っ、い、イオンさ…っ…すき…」
押し出されるような声と一緒に、勝手に言葉が零されていく。
身体も心も思考も全部、彼のものになったみたいで。
それが酷く幸せだった。
「すき…、ぁ…、す、…っすき…ぃ」
「…ん…レンシアさん…っ…、…好き…っ」
少し余裕のなさそうな声が、それでも気持ちを伝えてくれていた。
レンシアが仰け反るように後ろに手を回すと、イオンの腕に誘導されてようやくベッドの上に腰を下ろす事ができた。
彼の片手が頬に触れてきて、ちゅ、と軽く唇を塞がれる。
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