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それでも、付き纏う事 3

「今日は説教をしに来たわけでは無い。君に聞きたい事がある。 …君を襲った連中について、だ」 「…捕まったのですか?」 「いいや…未だ調査中だが…“反魔法主義”の過激派だと睨んでいる。 君の友人の証言もそれを仄めかすようだったが…」 「そうですね…はっきりとそう言われたわけではありませんが… 魔法使いをとても毛嫌いしているようでしたし… ……皇帝家が…近々戦争をする…、というような事を仰っていました…」 「ほう?」 あの時はローラやジンシーバのことが気掛かりだったし、とにかく彼らの怒りの波動を受けるのに精一杯で あまり内容について深く考えることは出来なかったが 今になって思い返すと恐ろしい事に気付いてしまいレンシアは口を閉ざした。 そして恐々と目の前の男を見てしまう。 「…どうした?」 「………あなたは以前…国営について欲しいと…こ、皇帝家に不審な動きがあると…仰られていましたよね…」 確か反魔法主義の男達は、皇帝家付きの中にもスパイがいるような事を言っていた気がする。 まさか、とは思うのだが。 男は呆れたように息を吐き出した。 「私を疑っているのか?冗談じゃない」 「……でも…名乗りもしないし…」 レンシアが口を尖らせて不信感を見せると、男は眉間に皺を寄せる。 「元婚約者殿には顔くらい知られていると思ったんだがな… 皇帝付き上級魔法使い統括、ルーモ・クレンだ」 統括、という言葉にレンシアは驚いてしまって思わず息を呑んでしまう。 つまりは一番偉い人、という事だ。

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