490 / 513

君と選んだ世界 (終)

「……うん。じゃあ…楽しみにしてようかな?」 イオンはそう言って頭を撫でてくれた。 無理だって思っていた事も、きっとなんでも叶えられるのかもしれない。 それはすごく浮ついた単純な思考なのかもしれないけど。 どうせ考えるのなら、こうやってなんでも考えたい。 そうしている時はまるで空を飛んでいるみたいに、 ふわりと軽くて、幾らでも素敵なアイディアを思い付いてしまいそう。 きっとこれから、何があっても、例え諦めそうになっても 大切な人たちや出来事を思い出したら、心が軽くなって いつだって、空を飛べるのかもしれない。 それを感じられるような世界を、この人とだったら選べるのかもしれない。 「ふふ。ありがとう2人とも」 レンシアはそう言ってジンシーバを抱き締めながらイオンの手を取って、彼を引っ張るように歩き出した。 「大好き!」 Fin.

ともだちにシェアしよう!