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もう充分 8

「好き…っ…レンシアさん…」 何度も何度も昇り詰めている気がするのに、全然熱が冷めなくてどろどろに溶けていってしまいそうだった。 「あ、ァ…っ…い…、っ…イオンさん…っ」 手を伸ばすと、彼の顔が近付いてきてくれた。 レンシアはイオンの首の後ろに手を回して抱き付いた。 「…レンシアさん…奥きゅんきゅんなってる…これ好き?気持ちい?」 「ぁ…、っ…きもちい…っ…すき…」 彼の瞳と見つめ合うと、どうしようもなく頭がぼうっとなって レンシアは彼の唇を奪ってしまった。 「ん…、っ…ん…、はぁ…っ、ん」 夢中で唇を貪って、肉を打ち付けるように激しく揺すぶられると気持ちよくて、どうしようもなくて。 「っ、あ…、ァ…っ…!…ッあ…」 ほとんど上から押し潰されるようにずぷずぷと襲われると、快楽でおかしくなって声が吐き出されていってしまう。 イオンは唇を噛みながらも、レンシアの身体を少し持ち上げて抱きしめてくれた。 「…っ…レンシアさん…っ…、いきま、す…」 「…ぅん、だして…っ…、なか…、に…っ」 レンシアは必死に彼に抱き付いて離れて行かないようにしてしまった。 彼はぎゅっと抱き締めてくれて、根元まで差し込まれたままトントンと奥を押し上げられると頭が真っ白になって 叫び声をあげそうになってしまい、思わず何かに噛み付いてしまった。 「っ、ぅ、ん゙…〜…ッ…!」 奥にびゅる、と精が吐き出されているのを感じると、身体の内側がぞくぞくと震え出して悦楽の渦に飲み込まれていきそうだった。 レンシアは何かに噛み付いたまま彼に抱き付いて、高まった熱の余韻に浸されていた。

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