36 / 37

明日、一緒に歩こう 第5話 2人で一緒に歩いて行く

光輝が手袋して、ローションを取る。 トロリとしたローションは、少し冷たい。 アナルにも落とす分を手に取り、塗り込んでヌルンと指を入れた。 はうっと息を呑んで、冷司が首を振る。 ゆっくりと光輝がその指を出し入れし、余裕のある柔らかさに指を増やして行く。 「ん、はっ、はっ、はっ、いひぃっ、あっ!うぐうっ!」 冷司がたまらず近くのタオルを取って口に入れてかむ。 気持ち良さに、涙がボロボロ流れた。 クチュクチュ、チュッチュッ ローションの音が嫌らしく寝室に響く。 冷司の前立腺をこすると、彼の身体が弓なりになって引きつる。 「うぐううーーーっうーーーーっ!!」 射精しようとするペニスの根元を、ギュッと握った。 「んぐっ!!」 顎が上がって、ハアハアと息を付く。 「一緒にイこうよ、一緒にさ」 「ひい、ひい、いじ……わる……はひ、はひ」 クスクス笑って、冷司の腰を持ってお尻を膝に上げ、両足を抱え直す。 「いたたた、ううー、すでに腰が痛い!」 「今日も1回で打ちきりだから」 「今日もっ、てやだ、10回して」 「10回か〜、俺が骨と皮になっちまうよ。クックック」 ペニスにローションをたっぷり塗って、アナルにピタリと据えた。 「いくよ」 「うん」 グッと力を入れると、アナルを押し広げてペニスの先が埋没して行く。 狭い直腸を無理矢理進むその圧力は、脂汗が出るほど凄まじい快感だ。 「んぐーーーーっ!!うぐっ!うぐっ!んーーーーーーっ!!」 冷司がその圧力に耐えるように顎を上げて首を激しく降り、涙をボロボロこぼす。 腰を宙に浮かせて身体を上下させ、のたうち周り、ヒイヒイ喉で悲鳴を上げた。 「はあ、はあ、はあ、はあ、冷司、冷司、入ったよ、全部」 「ひい、ひい、ひい、」 タオルをかんだまま、コクコク頷き、必死でベッドにしがみついている。 この挿入の時が一番苦しそうだが、彼のペニスは、はち切れそうに立っていた。 「動くね、もう俺が我慢出来ない」 ズルッと一気に抜き、ドンと挿入する。 ビクンと冷司の身体が跳ね上がった。 「んぐぅーっ!」 ブルブル足が震え、硬直する。 1回だ、セックスは、1回。でないと、翌日冷司は体力を消耗して立てなくなる。 何度か試して、3回やると冷司は身体の余裕が無くなる。というか、3回は体力的に無理だった。 2回は体調次第だ。 身体に体力の余裕を残さないと、翌日半日は寝込む。 だから、この1回の快楽を大切にする。 我慢して、我慢して、長く楽しむ。 ゆっくりと、カリまで抜いて、またドンと突く。 「はあはあ、冷司、気持ちいい?」 「うん、うん、ひいひい」 返事しながら、喉でヒイヒイ悲鳴を上げている。 また抜いて、ゆっくり抽挿を始めた。 クチュッ、チュッチュッチュッチュッ、チュッ、クチュッ、チュッチュッ 「はあ、はあ、はあ、はあ、いい、いいよ、ああ、冷司は最高だ」 「うー、うー、うっ、うっ!」 冷司がギュッと目をつぶったまま、うなずいて首を振る。 髪を振り乱し、顎が上がる。 何度も何度も抽挿を繰り返すと、時々彼の足がブルブルと大きく震えて、身体中を快感が満たしているのが見てわかった。 クチュッ、チュッ、クチュッ、チュッ、チュッチュッチュッチュッ パンッ!パンッ!パンッ!パンッ! 「ぐーーっ!うっ、うっ!ハアッ!ハアッ!ハアッ!ハアッ!ひいlひっlひいいっ、ひっ、」 冷司の声がタオルから漏れてくる。 肉のぶつかる音が、寝室に響く。 パンパンパンパンッ! パンパンパンパンッ! 「ハアッ!ハアッハアッハアッハアッハアッ」 冷司が身体を弓なりにさせて、ガクガクと震わせる。 大きく開けた口からタオルが外れ、両手で必死に口を押さえた。 「んーーーーっっ!!ぐううっ!!ひいっひいいっ!あっ!ひいいっ!!」 ぬっちゅ、ぬっちゅ、チュッチュッ、パンパンパンパンッ! 緩急付けて、じっくり楽しむ。 1回の快楽を、長く楽しむ。 光輝はこらえて、冷司は快楽に溺れる。 凄い、凄い、冷司の乱れる姿は何度見ても飽きない。 グイッと足を抱え上げ、そのまま彼の手をつかんで横に避けて口づけする。 グチュグチュ、チュッチュッグチュ、チュッグチュ 「んぐ、ぐ、チュッ、んハッ!うぐ、ぐちゅチュッ」 冷司が息継ぎしながら濃厚なキスに応える。 「うぐうっ、はっ!ハッハッハッハッ」 喉まで浸食しながら、あふれる唾液を糸引いて口を離すと、小刻みに激しい呼吸を吐きだした。 「フフッ、可愛い。やっぱお前可愛いよ」 低い声が、冷司の腰にずくんと刺さった。 「ひうっ!や……だ、光輝の、声、声が……あうっっ!」 身を起こして、また抽挿を再開する。 片足上げて、横から打ち付ける。 パンッ!パンッ!パンッ!パンッ! 「はっはっはっ!んひっ、ひっ、んぐーっ、うっ、うっ!んーっ!」 冷司が腕をかみ、のたうちながら、泣いている。 いい、声を抑えてもだえる姿がとてもいい。たまらない。 仰向けにして腰を抱え直し、両足を上に上げて腰を持つ。 冷司も、自らもっと欲しがるように大きく足を広げた。 もう、耐えきれない、ラストスパートだ。 くっちゅっ、くっちゅ、クチュッ、クチュッ、チュッ、チュッ、 チュッチュッチュッチュッ、パンッ!チュッ、パンッ!パンパンパンパンッ! 上下に振り回されて、ベッドに手をつき冷司の髪が乱れて揺れる。 汗に濡れる顔に髪が張り付き、扇情的でドキリとする。 ヒイヒイ息が上がって悲鳴が声にならず、冷司が強い快感に大きく口を開けてよだれを流す。 打ち付ける音だけが、部屋を満たしてスピードが上がる。 感じる部分を狙って打ち付けた。 パンパンパンパンッ!バンバンバンバンッ!! 「んぐううぅぅぅっ!!んイイイイイイイッ!!!!!」 必死で抑えた声が、絶頂を迎えて喉から絞り出された。 冷司の身体が大きく突っ張り、足が痙攣してガクガクと小刻みに震える。 ペニスから精液が噴き出し、ゴムの中にたまった。 「うんっ、くうっ!うっ、うっ!」 強い締め付けが来て、光輝がギュウギュウと股間を押し付け射精する。 何度もドンドンと股間を冷司の尻に打ち付け、そしてようやく力が抜けた。 「はああ〜〜〜、あー、気持ちよかった。 冷司、どう?無事?」 「ひいひいひい、はあはあはあはあはあ、はあ、はあ、はあ、」 息をするのに精一杯で、言葉が出ない。 コクコクと頷いて返事すると、次第に身体が脱力していく。 光輝が彼の身体を起こして抱きしめ、膝に抱き上げた。 「ふう、お疲れさま」 「うひいっ、ひいっ、あっ、んっ!はあ、はあ、はあ、うん、うん」 身体が起きるとビクビク膝の上で踊る。 ペニスがいい所に当たるらしい。 落ち着くとうめいて、ガクリともたれてきた。 「抜いていい?」 「ひい、ひい、ひい、もう、ちょっと」 「はいはい、余韻だね」 座って抱き合う、このひとときが2人は好きだ。 身体を密着していると、全部1つになった気がする。 「ふうふうふう、ん……気持ち、良かった」 ポロポロこぼれる涙を光輝がなめ取る 「うん、いいね、冷司とのセックスは最高だよ」 「コウ、凄い、よ。はあ、はあ、コウ、激しすぎ」 「嫌なの?」 「好き、もっといっぱい、激しく、して。 僕……バラバラに、なる、くらい、して」 「冷司がバラバラになったら俺が困るよ。ハハハ」 ハアハア次第に落ち着いて行く呼吸を聞きながら、じっと抱き合ってひとときを過ごす。 「はあ、やっと、落ち着いて、来た。まだ、心臓、ドキドキしてるけど」 「うん、じゃあ、寝るか」 「うん、明日も仕事だしね」 「じゃあ抜くね」 「うん、仕方ないね」 「あはは、どれだけしたいんだよ、冷司は」 「んー、、死ぬまで」 「それは駄目」 冷司を寝かせて、ゴムを押さえペニスを抜く。 ヌルンと抜けたあとの、喪失感は相変わらずだ。 でも、2人ともゴムを使うようになって、あとの始末は確かにラクになった。 ゴムを外して口をしばりビニール袋に入れて捨てる。 使い捨てのウェットタオルで身体を拭いて、タオルで水分取って、パジャマを着て終わりだ。 冷司の両親が帰ってきてからは、後始末に気を付けるようになった。 「どう?動ける?」 「んー、明日の朝は大丈夫と思う」 体中痛くて、少しグッタリしてる。 まあ、半分いつものことだ。 「明日早く出て、ホテルには断りに行ってくるよ」 「そ……だね、じゃあ帰りに、パウンド、ケーキ買ってきて。 あそこの焼き菓子、美味しいんだ」 「了解、君の為なら、ケーキ屋ごと買い取ってくる」 チュッと頬にキスして、光輝が布団を直す。 「うふふ、なにそれ、カッコイイ」 「だろ?フフ、君に相談して良かった」 「うん、僕には、何も出来ないけど……、最終的に決めるのは、光輝だし」 「俺のパートナーは最高さ。 もし失敗しても、君がいれば再出発出来る」 「ありがとう光輝、僕の存在を、君だけは肯定してくれる」 「世界中が祝福するよ、君は大切な俺のパートナー」 「やだー、光輝サイコー」 光輝がまた、頬にキスしてぴっとりくっついて目を閉じる。 まだ冷司はふうふう言いながら、頭を撫でられているうちに、次第に落ち着いて行く。 腰が抜けて動けない身体で、冷司が横から抱きついた。 満たされた気持ちで、悩みなんかどうでも良くなってくる。 きっと僕は、健康に生きることが彼の為になるんだ。 光輝が一番望むことは、一緒に生きていく、それだけが大切なんだ。 それは自分には物足りないかもしれないけれど、やりたい事が見つかるまで、焦らないでもいいじゃない。 したいことが見つかったら、光輝はきっと応援してくれる。 冷司は光輝の体温を感じながら、安らかな気持ちで微笑んで目を閉じた。 翌日、光輝はホテルに行き、名刺を頂いた和食レストランの支配人に会って丁寧にお断りを入れた。 彼は感銘を受けて、店とコラボで特別メニューの提供を依頼してきたので、オヤジさんに相談することにする。 オヤジさんは断ってきたと話すと、驚くほどに喜んで、ハグしてきてまた驚いた。 ホテルとのコラボは話が進み、光輝はメニューを考える事になった。 冷司は、メニュー作りの味見で手伝って、知らない間に光輝を支えている。 たまには喧嘩して、仲直りして、 2人は、年を重ねても、しっかり手を離すこと無く歩いて行った。 おわり

ともだちにシェアしよう!