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12.※騎乗位

「⋯⋯もういいかな⋯⋯」 そう呟いたアラタスは手を離した。 フリグスは小さく息を吐いたのも束の間、「挿入()れるから、仰向けになって」と言ってきたのをアラタスが言った通りの体勢になったことで、了承した。 喉を鳴らしたアラタスがフリグスの上に跨ると、アラタスの手でそそり立ったそれを、解した萎みに宛がった。 先が出入り口に触れた時、ピクッとした。 恐る恐るといった様子でアラタスは手で添えたそれをナカに沈めていく。 どこか緊張していて、それでいて自分のナカに挿入(はい)る悦びを感じているようで、抑えきれない興奮で頬を赤らめながらも、嬉しそうに緩めていた。 だらしない顔をしてるな、と呆れた目を向けていたが、フリグスも感化されたのか、ナカに挿入った自身がビクビクと小さく脈打っていた。 「⋯あ⋯⋯っ、ああ⋯⋯っ!」 そんな内なる昂りを感じていた時だった。 アラタスが急に小さな悲鳴のような喘ぎ声を上げた。 何がどうしたのかと思った疑問はすぐに氷解した。 ゆっくりと腰を下ろしていた時、誤って一気に奥に挿入ったらしく、そのことがあってかアラタスは一度目の射精をした。 アラタスだから有り得る想定内の出来事であったが、昂りは素直に射精()そうになった。 「う⋯⋯うぅ、⋯⋯ごめん、フリグス⋯⋯」 「⋯⋯お前なら、有り得ることだった」 だから涙を浮かべて謝罪をしてくるな。 何となく気まずくて目を少しばかり逸らした。 「いっぱい、フリグスのこと気持ち良くさせるなら、許して⋯⋯」 そう言って、痙攣しながらも懸命に腰を揺らした。 「ん、ん⋯⋯は⋯⋯っ、あ⋯⋯ぁ⋯⋯」 腰を揺らす度にアラタスの先端からぽたぽたと興奮の証が射精()てきては、フリグスの服を汚していった。

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