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13.※

今までであれば、何汚しているんだ、洗って弁償しろだの怒っていたところだが、それを気に留める余裕がないアラタスの健気な姿を見ていると、咎める気もなくなる。 「ん、あっ、ん⋯⋯っ、ねぇ、フリグス、きもちい⋯⋯っ?」 「⋯⋯まあ、⋯⋯まずまず、だな」 「もっと、もっと⋯⋯っ、きもちよく、するね⋯⋯っん」 絶頂状態であるアラタスは、腰を震わせながらも彼なりに腰を速めた。 だが、やはり持続するのは難しいようで、ビクビクと強く痙攣した後、腰を下ろしてしまった。 「うぅ⋯⋯む、り⋯⋯フリグス⋯⋯っ」 瞳を潤ませながらこちらに訴えかけるような目を向ける。 こいつ、わざとか。 歯を食いしばった後、アラタスの腰を掴んだ。 「へ⋯⋯? な、になになに⋯⋯っ、は⋯⋯あっ、あっ、んっ、あっあっあっ!」 急なことに戸惑っていたアラタスのことを構わず下から突き上げるように腰を動かしているうちに甘い声を上げた。 フリグスによって精通したことが関係あるのか、前よりも少しずつ声が低くなっているが、それでもまだ少年のような高い声で喘いでいるのを間近で聞いていると、気持ちを昂らせる要因となり、性急に突き上げた。 「あっ、あ⋯⋯っ、フリ、グ⋯っ、だめぇ⋯⋯っ、⋯で、ちゃ⋯⋯〜っ!」 呻き声にも似た声を上げ、達した。 その際に萎みを締めたことで限界に近づいていたフリグスのも追うように達し、アラタスの最奥に放たれた。 呻いているような、うわ言のような声を上げていたが、一滴も残さず搾り取ったアラタスは力が尽きたようで、前へと倒れ込んできた。 「は、ぅ⋯⋯ふ、り⋯⋯ごめん⋯⋯ね⋯っ」

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