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第18話 初めてのデート?
「これって……デート、なのかな?」
川沿いの道を歩きながら、悠馬はふと口にした。
隣を歩くレンが、少し驚いたように目を見開いて、でもすぐにふっと笑った。
「うん、そうだと思ってたけど……違った?」
「違わないけど……なんか、緊張してて」
「じゃあ、僕がリードしてあげるよ」
レンはそう言って、少しだけ先を歩き出した。
だけど、ちゃんと後ろを気にしながら、手を差し伸べてくれる。
悠馬はその手を取った。
指と指が絡んで、自然と力が入る。
「どこ行くの?」
「んーとね、ちょっと寄り道。秘密の場所」
秘密という言葉に、心が少しだけくすぐったくなった。
歩いてたどり着いたのは、古い神社の裏手。
観光地でもない、小さな祠がぽつんと立っている場所だった。
「ここ……誰も来ないの?」
「ほとんど来ない。僕と、時々じいちゃんくらい」
「落ち着くね」
「でしょ? ねぇ悠馬、もう一回キスしていい?」
悠馬は頷く代わりに、目を閉じた。
風の匂い、木のざわめき、そして――やわらかい唇。
時間が止まったみたいに、ふたりだけの世界だった。
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