20 / 25
第20話 夜風と心音
夜が深まり、静けさが街を包み込む。
悠馬の部屋。窓を少し開ければ、心地よい夜風がカーテンを揺らした。
ベッドの上には並んで座るふたり。
制服は脱いで、悠馬はTシャツにハーフパンツ。
レンは私服のシャツのボタンを少しだけ外して、リラックスした姿。
「ふぅ……今日、いっぱい歩いたね」
「うん。でも楽しかった。レンと一緒にいると、時間があっという間に感じる」
悠馬のその言葉に、レンはふっと笑って、少し身体を近づける。
「じゃあさ、もっと一緒にいたら……時間、止まっちゃうかな?」
「……っ、それは……」
レンの顔がすぐ近くにある。
息がかかる距離。触れたら、すぐに……。
「悠馬……さっき言ったよね?僕のこと、好きって」
「……うん」
「じゃあ、僕のこと……ちゃんと、ぎゅってして?」
促されるように、悠馬はレンを抱きしめた。
あたたかい。心臓の鼓動が、互いの胸に伝わる。
「……ドキドキしてる。レンの音、聞こえる……」
「うん、悠馬のも……ちゃんと聞こえるよ」
ふたりだけの、夜の静寂に包まれながら――
心音が重なる、甘い時間が流れていく。
ともだちにシェアしよう!

