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第6話

いよいよ金曜日、圭吾は朝から緊張していた。 それもそのはず、週末に光希とセックスするのだから。 「週末にセックスをしよう」そう話してから圭吾はスマホで男同士のセックスを調べていた。 本人はゲイだったが誰かとそういう関係になろうとも思っていなかった。 まさか学生の頃から好きだった初恋の相手と出来るのだから尚更だ。 帰りのドラッグストアで大きめのローションとLサイズのコンドームを買った。 ガチャリとドアを開けると光希が出迎える。 「おかえり~、お風呂沸かしてるから入ってきてね。」 「お、おう。」 「緊張してるねぇ~。まぁまぁ、肩の力を抜いてよ。まずはお風呂とごはん~。」 そう言って圭吾の腕を引っ張る。 言われるがまま風呂に入り夕食も食べる。 ここまではいつも通りだ。 歯を磨いて寝室に向かうと、圭吾のベッドの上に光希が足を君で座っており圭吾はドキリとした。 これからセックスが始まる。 「そーんな緊張しなくて大丈夫だって。ほらここ座って?」 そう言って隣をポンポン叩く。 ギクシャクしながら座ると太ももに光希の手がスルリと滑る。 その手は2、3度圭吾の太ももを往復して頬へ移動した。 パチッと目が合うと目線を逸らせなくなる。 光希の潤んだ瞳に風呂上がりの火照った頬、柔らかそうな唇に目が離せない。 気付けば吐息がかかる程近くに居る。 キスをしてしまいたい、キスをしたい。 そして柔らかな唇が触れた。 圭吾にとっては初めてのキスだ。 あまりにも初々しかったのか光希はクスクスと笑う。 「すっごい優しいキス。もっとして?」 そう言って次は光希からキスをした。 二回、三回啄むようにキスをすると段々と舌が絡み合う。 圭吾はネットで調べた方法を試してみる。 上顎と舌の裏を撫でるように舐め、光希の舌を吸う。 すると光希の口唇から甘い声が聞こえる。 「う…ンッ…初めてじゃなかったっけ?」 「何事も予習は肝心だろ。」 「流石、元学級委員長。…でもこっからは俺の番。」 そう言うと、光希は圭吾の下腹部を弄った。 もう立派にテントを張りつめているそれを露にさせ、ゆっくりとしごく。 しごいている途中、光希は自分のモノを取りだし圭吾にしごかせる。 「俺のも気持ちよくして?」 向かい合わせになり互いの竿を擦り付ける。 裏スジが擦れて気持ちが昂ってくる。 キスも合わせるとより気持ちが良くなり、やがて二人は絶頂に達した。 「次は本番、いくよ。」 「待て、指でほぐさないと。」 「それはもうやってるから…」 「ダメだ、ちゃんとほぐすぞ。」 そう言って圭吾は優しく光希を押し倒した。 買ってきたローションを開封し、たっぷりと濡らす。 光希がいったようにもうほぐされているからか、指はスルリと入る。 二本目、三本目も容易に入った。 「アッ…ん、もうだから準備したって言ったじゃん。」 「そうか、じゃあ前立腺を探す。」 「そこまでしなくても、あンッ…!」 コリコリと圭吾は律儀に前立腺を探しはじめる。 それが光希への刺激になっているとも知らず探し続けるとクルミ大のしこりを発見する。 「やッ…アッ!あず、ま…あンッ!~っ!」 「これか!あったぞ!はら、だ…。」 バッと顔をあげるとトロトロに蕩けている光希と目が合う。 「も、挿れて…。もどかしい。」 「っ…!」 圭吾は急いでコンドームを付けヒクヒクとした後孔にあてがう。 ゆっくり押し込むとズププと音をたてて中に押し入る。 「入って、くるっ…!~~ッ!あんっ!」 根元まで入るとキュウキュウしまる。 光希の中は熱く、圭吾のモノに絡み付いてくる。 一方、圭吾の男根は長くどっしりとした太さのためか光希の良いところを全て押し潰す。 ゆっくり動きはじめると光希の口から甘い声が漏れだした。 「はァッ…ン!あっあッ!ん!」 「原田ッ、痛く、ないか?」 「痛くないっ!痛くないからもっと、動いてぇっ!」 光希の涙目の懇願に応えるように圭吾は動き出す。 グチュグチュと音を立てながら光希の中で自分のモノを擦り付ける。 戻るとカリが前立腺に引っ掛かり、奥へ付くと結腸の入り口まで届いた。 それが光希にとって最高の攻められ方だから喘ぎが止まらない。 「んぁッ、あンッ、ンンッ、あず、まのちんぽ…さいこぉ…ぉッ!」 初めてのセックスだというのに自分をここまで攻め立てられるのはそういなかった。 やがて後半を向かえると圭吾の腰使いも荒々しくなってくる。 濡れた肌がぶつかり合う音と光希の可愛らしくも厭らしい喘ぎ声が部屋に響く。 「あんっ!…やぁッ、アッ…!あ、あんッ!」 そしてついに圭吾は絶頂を向かえた。 コンドーム越しにドプドプと注ぎ込まれる精液に反応し光希も絶頂にたどり着いた。 肩で息をする二人、光希が口を開く。 「初めてって言ってなかったっけ?」 「あぁ、初めてだ。」 「くふっ、俺の中どうだった?」 「気持ち良かった、クセになりそうだ。」 「ふふっ、俺も…。こんなに気持ち良くなったの初めて。」 「ほ、本当か?!」 光希の言葉にバッと起き上がる圭吾、初めてだったからなのか不安だったらしい。 光希は肩を揺らして笑う。 「そんなに心配だった?大丈夫、すっごい気持ち良かった。…ほんと、捨てられたくないくらい…。」 「なにか言ったか?」 「んーん、何でもない。それよりシャワー浴びてきな。」 圭吾は言われるままシャワーを浴びに行った。 一方光希はなにかを考えている様子だった。

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