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第10話

東城がベッドサイドに手を伸ばし、引き出しをあけるとローションのボトルをとりだしている。たっぷりと自分の手の平に出し、すでにどろどろになっている広瀬の中心にかけた。さらに、ローションが溢され、後ろへとつたっていく。 東城は、手を広瀬の奥にのばす。陰会から秘所の入り口にかけて繰り返し嬲ってくる。 「ここ好きだろ」そう言われた。 手をそうやって動かしながら、口を胸に寄せてきた。直接の刺激がなくても感じて尖る乳首を舌の先端でつぶしながら舐められる。思わず声がでた。 「ここも」唇で挟まれて軽くびっぱられる。「お前の好きなところ」 枕をつかんでいた手が震える。 指が身体の中にじわじわと入ってくる。入られたところから体内が熱くなる。 「手を」と言われた。 「?」 「こっちに。肩にかけて。そう」 片手で腰を支えられた。両手を東城の肩にかけるのと一緒に顔を起こしていられなくなり、額も肩につけた。 東城の指が増やされて体の中を行き来してくる。ローションの音がくちゅくちゅとなっている。後は自分のあえぎ声だけだ。好きなところを指がこすってくるたびに、広瀬は声をあげた。 「もう、」とねだった。 「欲しい?」 肩に額をつけながらこらえきれずなんどもうなずいた。 「かわいいな」と東城が独り言を言った。「好きだよ」 指が抜かれると身体が追いかけるようにうねる。 「ちょっと、開くな。力抜いてて」そういうと双丘をつかまれた。 「ああ!」 ぐぐっと彼の怒張が入ってきた。いや、自分が腰を落としているのだ。東城の手に支えられながらゆっくりと腰を下ろされ、彼のたくましいものがぐぐっとと入ってくる。身体の中の道が大きく拓かれていく。 「まって」 いきなりは全ては入れられない。中がきゅうきゅうしまって彼をより感じるようになる。 「もうちょっとだから」と言われた。「まかせて、大丈夫」 「うう」頭を横に振った。こんな快感、耐えられない。「でも」 「ん、わかった」 腰をそっとなでられた。そうされながら、また、下に腰が降りていき、入ってこられる。自分の重みが怖い。どこまで入ってくるのか。これは、だめなような気がする。 「ああ、」東城も深い息をついた。 これ以上少しでも動いたら身体の中が裂けて飛び散ってしまいそうだ。でも、快楽は深い。彼の全てを呑み込んでしまいたい。 ゆっくり動いていた東城が急に強く腰を回してきた。 予期しない動きに悲鳴を上げたのだと思う。 どうなったのかよくわからない。腰がはね、大きく中がこすられた。全身がびくっと動いて、たっしていた。彼の腹に吐精した。全身が痙攣するかのように意思に反してびくびくと脈打っていく。 だが、そんなふうになっている間も、東城の全てが広瀬の中に入ってくる。奥深くまで穿たれて、動かされた。達した後の刺激は、苦痛になる。だが、逃げようと動くとそのためにまた中がこすれる。 「いやあ」目から生理的な涙がにじんで頬を伝う。声をだしっぱなしで、唾液が東城の肩に伝っている。頭の中が白くなっている。一瞬意識がとんだかもしれない。痺れの中で感覚がもどってきた。 しばらくして呼吸ができるようになり、わずかに落ち着いくる。 「広瀬、顔あげて」と腰をなでられて言われた。「キスしたい」 言われるままになんとか肩から顔をおこした。涙とよだれでぐちゃぐちゃでひどい様子だろう。東城に顔を舐められた。そして、唇を合わされて舌が入ってくる。もうどうしようもなくなって、広瀬もその舌を貪った。舌と舌がからまりあって、呑み込めない唾液がまた口の端からこぼれた。 彼の太いモノがまだ自分の中にあり、じっくりと満たされている。 「ん、ふ、」広瀬も彼を求めた。しばらくして自分から腰を揺らしてみた。「ああ」 身体の奥にある快楽に切っ先が当たる。繰り返しそこを自分でなぞる。息が漏れた。この感触に夢中になってとめられなくなる。 「すげえいい顔してる」と東城がうれしそうな声でいった。 東城もまた自分の腰を動かしてきた。奥になんども突き入れられて攻められた。しばらくすると、広瀬の性器がまた立ち上がって彼の腹に当たっている。もっとそこにも刺激がほしくて触ろうとして手を肩から放すと、身体のバランスが崩れそうになる。 「どうした?ああ、前も欲しい?」東城に聞かれた。「このままだと難しいから、身体、倒すな。首に手をまわして、そう。俺に体重預けて」 腰をもちあげられると、背中からゆっくり慎重に横たわった。彼はまだ入ったままだ。中にある角度が変わって、今までとはまた別な、いい箇所にあたる。 「ここも、好きだろ」東城が抽送を繰り返す。 「んん、」広瀬はうなずいた。欲望にすっかりとらわれて、ずっとして欲しいという思いを隠せない。 彼は、片手で広瀬の前に触れ握りこんだ。固い親指で先端をいじられた。最初はゆっくりだが、だんだん強くなる。前を刺激されると中が動いて彼のたくましいものを締め、感じる。 すっかり下半身はとろとろでこの快感が中からくるのかどこからくるのかもわからない。 くっと強く腰をうちつけられて、彼が達した。ほぼ同時に広瀬が彼の手に放った。

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