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「それと信用性に欠ける話でもう一つ。貴方、代理出産の際に提出した履歴書にしてはならない虚偽をしましたね」 「え⋯⋯?」 ドキッと心臓が鳴る。 何かしてしまったのだろうか。それに何故、今頃そのことが話題になったのか。 「貴方、履歴書には高校入学、卒業と書かれていましたが、実際にはその歳にそぐわぬところで働いていたようですね」 瞳孔が揺れる。 提出を求められる書類は斡旋してくれた病院関係者がやってくれて、それをまとめて入れた封筒を渡すだけでいいからと言われて、言われるがままに依頼人に渡していた。 まさかそう書かれているとは知らなかった。 「代理出産としてしていた際の事件で、小野河被告と関係性があったことから詳しく調べたところでその事実が出てきたのです」 そういうことなのかと納得し、されどまた自分が不利になるような状況になってしまった。 代理出産をしてみたいと確か自分でそう言い、だがその安易に言ってしまったばかりにここまで影響を及ぼすことになるなんて。 一番聞かれたくなかった御月堂にも聞かれることになってしまった振り返りたくもない過去。しかしそれはいつしか暴かれてしまうことだったのではと、いつまでも隠し通せるものではなく、隠しているからこその後ろめたさもあった。 自ら選んだわけでもなかったものと、そんな過去があるからこそ後にも影響してしまった濡れ衣にも近いこの事実をどう挽回すれば。 混乱を極めている時、「私に少し話をさせてください」と断りを入れた御月堂が口を開いた。 「小野河被告に関しましては、私の元婚姻関係であった華園院被告と共犯であった点、小野河被告のご両親が経営していた会社の資金繰りのために、華園院被告が小野河被告を見ず知らずのオメガに子供を作らせるよう指示し、さも二人が元から関係があったと示唆するためにした利害一致があったと聞き及んでいます。その事実を則るのならば、何も知らずにいた姫宮はその点において、信用性に欠けると言うのはいささか早急過ぎるかと」

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