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第2話 少年と吸血鬼 ②

 瞳を渦巻きにして全身ガチガチになっていると、ようやく軽羅は身体を離した。手も放してソファーで大あくびをする。 「へ?」 「大丈夫だ! 赤くなっていなかったぞ‼」  衝撃波すら感じるウインクを受け、歳星は真っ赤になったまま放心した。が、すぐに思い出したように我に返る。  出し慣れていない大声を振り絞った。 「……ッ‼ だから、一言言えって言ってるだろ!」 「おお。そうだったな。すまん」 「~~~ッ!」  けろっと謝られ、見えない位置で拳を握りしめる。  自我を持っているはずの「超重度感染者」が人類最後の味方であり矛であった。だが前触れもなく目が赤く染まると我を忘れ、人類に襲い掛かった。研究機関も潰れた今では、「赤眼化」の理由も意味も判明していない。宙に浮いたままだ。戦争で負けたのはこの勢力図の変化が大きい。それだけ吸血鬼たちの力は強大だったのだ。たった数人だけだったのに。  歳星も、いつ自分の目が赤くなるか分からない。鏡もろくに無いため、軽羅が毎日チェックしてくれている。  研究機関に入り込んで資料を漁り、少しなりとも吸血鬼やゾンビの知識や情報を集めたい気持ちもある。だが場所がさっぱりだ。研究所の場所は一切公開されなかった。  ……軽羅は、視力は良いはずなので、こんな近づかなくても見えるはずなのに近い。毎回。心臓に悪い。 「何度も言わせるなよ」 「ははぁ。そう怒るな。誰にでもミスはある……」 「軽羅?」  腕を組んだまま、軽羅は寝息を立て始めた。 (急に寝るよな)  寝つきが良すぎる。  疲れていたのだろう。雨の中のバリケード復興作業。ゾンビにも襲われていた。疲労がたまって当然だ。  寝ている時以外すべて喧しい少年の顔を覗き込む。すぐに落ち込み暗い方へ考えてしまう歳星は、この喧しい声で顔を上げることができる。前を向ける。  それが、友達でもなんでもない二人が共にいる理由。 「あ」  倒れていきそうになった軽羅の肩を翼で抱くと、自分にもたれさせた。やっておいてあれだが不味かったなと汗を流す。高い体温が伝わってきて、嫌でも彼の存在を意識してしまう。それに……  血の、においがする。  変異種に襲われた際のものだろうか。背中が痛いと言っていた。怪我をしているのかも。  ごくりと喉が鳴る。  自分が、もう人間ではないのは認める。吸血鬼なのも受け入れよう。  だが、自分はまだ自我を失っていない。人間の血を吸うはずがない。今までだって野生動物の血しか吸ってこなかった。これからもずっとそのはずだ。  夜が深まるにつれ、指の爪が鋭く伸びていく。牙も、口内に隠しておけないほど。針のように変化した。座るのに邪魔な羽も、びりびりと震え、月夜に舞い上がりたい欲求を脳に伝えてくる。  どこんと翼を殴る。振動が軽羅に伝わるから震えないでほしい。目を覚ますだろ。  静かになった翼にやれやれと息を吐き、軽羅の身体を倒してレモン頭を自分の膝に乗せた。  軽羅の服を捲り上げる。  光源の無い闇で背中を確認すると、血が滲んでいた。反射的に唇を近づけそうになったことに気が付き、髪が寝ぐせのようになる勢いで頭を振る。 「危な……」  探索時に見つけた救急箱を開け、簡単に手当てを済ましてしまう。あんまり傷薬や包帯を無駄遣いすると軽羅が怒るのだが、血のにおいをまき散らさないでほしい。そう。これは必要なことなので怒られる筋合いはない。 「この爪じゃあ、絆創膏剥がし辛いや」  ゾンビより、同い年の人間に叱られる方が怖い吸血鬼である。  怪獣映画のような力を手にしても、歳星という少年は気弱なままだった。  幼少期はどこに行くにも親の手を握って、カルガモのようについていく。人が話しかけてくれば恥ずかしがり、親の背中に顔を埋める勢いで隠れる。学校ではクラスの隅っこにいるような、大人しい子どもだった。  「軽度感染者」ということで殺されかけた軽羅を助けたのも、避難所で蹲っていた自分に声をかけてくれたから。ウザいほど喧しく励まし続けてくれた。なんか一緒にいると心が明るくなれたから。それだけだった。  大きめの絆創膏を貼って、服を元に戻す。熟睡しているのか目を覚ます気配はない。  救急箱を仕舞って、ソファーを譲ろうとする。歳星は寝なくても平気だが、軽羅は足を伸ばした方がリラックスできるだろうと考えて。 「ん……」  ピンと、ズボンが引っ張られる感触に目を遣れば、軽羅が黒いズボンを握りしめていた。どんな夢を見ているのか、勝ち誇ったような笑みで。 「はあ。よくこんな世界で笑っていられるな、お前」  諦めて枕に徹してやる。  暗く、壊れた日常。滅びかけの人類。頼れる大人もおらず、子どもだけの車庫。あれから何年経ったのか。時間の流れが曖昧で、自分たちがいま何歳なのかも定かではない。  周囲はゾンビだらけで自分もいつ、化け物に成り果てるか分からない。こんなろくでもない環境で。  だが不思議なほど歳星の心は曇らなかった。冬の月のように眩しく、背筋を伸ばしている。  歳星は自分の太陽を守るように、夜通し警戒し続けた。  ーーー 「いい天気だな‼」  小鳥が飛び去って行く。  昨日の雨が残るじめじめした空気。そろそろネズミやゴキが現れだす湿度気温季節だが、軽羅にとってはいい天気らしい。  歳星はふざけた敬礼をする。 「じゃ、牡丹鍋行ってくる」 「気をつけろよ?」  はっはっはっと手を振って見送る軽羅から顔を逸らして、傾いている建物にジャンプ。数メートルの高さを一気に飛び上がる。そのまま屋根から電信柱へ、颯爽と飛び移っては消えていく。背中の羽で飛行は可能らしいのだが、軽羅の前で飛んだことは一度もなかった。 「ふん? ま、見せたくないものの一つや二つはあるだろう」  やることは多い。アサガオの鉢で育てているプチトマトや他の野菜の様子を見てから、昨日の衣服の洗濯。 「晴れろーっ!」  楽しそうにタオルや服を干していく。歳星のは濡れただけなので乾かせばまだ使える。自分のは、もう駄目だな。泥汚れも落とす洗剤ってすごかったんだな。  予備の衣服を着ているため、さらに予備の服も作っておかなくては。歳星が猪を狩ってくるので鍋も磨いておく必要がある。あまり水を使いたくはないが汚い鍋で食事するのは気が引けた。自分は良いが、頑張ってくれている歳星に汚れた鍋で食えというのはちょっと。  比較的きれいなバケツや卵の殻に、雨水を貯めている。オートバイに足をかけて車庫の屋根に上り、卵の水を飲んで喉を潤す。 「ふう」  雨季が過ぎれば、この拠点から川辺の拠点へ移動することになる。飲み水確保と暑すぎる気温対策に。  毎年そうしているのだが、ここは軽羅でもゾンビを倒せるポイント。大地の裂け目の近くなので、離れるときは毎回惜しい気持ちになる。 (そういえば、歳星は水すら口にしないな)  動物の血だけで補えているのだろうか。体質のことに突っ込むとしばらく話しかけても口を開かなくなるので、軽羅も詳しいことは分からず終いだ。 「まあいいか。雨が止む前に鍋を洗っ――そういえば鍋はどこに置いた?」  前回使ったばかりなので、この辺にあるはずだ。  屋根の上を見回していると、蛇のように「後ろ」から伸びてきた指が軽羅の顎をひと撫でした。 「なんだ。『軽度感染者』か」 「ッ」  ツギハギ服の肩が揺れた。ゾンビではない。奴らは意味のある言葉を発しないからだ。  腕を払って距離を取りつつ振り返る。相手の体臭まで嗅ぎ取ったのに、足音や衣擦れすら聞こえなかった。 「そんな警戒するなって。野良猫みたいだなぁ」  武器を持っていないことを示すように両手をパーにしている男。三十歳前後だろうか。粗忽さが滲み出る、焦点のあっていない瞳に笑みを浮かべ、鋭い爪に皮を貼り付けたような翼。長い黒髪をオールバックにして、後ろで一つに束ねている。  軽羅は息を呑んだ。 「超重度感染者だと⁉」 「正解正解。でもかっこよく吸血鬼って呼んでほしいな。つーか、まだ人類いたんだね。……ホー?」  洗濯物やプランター。仕分けされたゴミに外に出されたオートバイ。いかにも生活感のある空間に、男はニヤッと笑う。  コツコツと近づいてくる。 「少年。一人?」 「な、なんだ……」  圧。と表現すればいいだろうか。それが男からは肌を叩くほどに伝わってくる。この男生来のものなのか、はたまた吸血鬼特有のものか。  無意識に、軽羅の足がじりっと後退した。  が。 「おっと。逃げるなよ」  いつの間にか二の腕を掴まれ、男の元に手繰り寄せられていた。額が相手の顎に当たりそうになる。 「んなっ⁉」  速い、とかではない。腕自体がワープでもしたのかと思うほど。掴まれたことに、やっと今認識できた。  口をパクパクさせつつ見上げてくるレモン頭を、男はそっと抱きしめた。 「俺もサミシーかったからさ? ゾンビ共をぶち殺しながら生存者を探してたのよ。いや良かったよ。生き残ってくれて」 「……」  大人に抱きしめられると、不思議なほど安堵感が込み上げた。自分はもう大人だと思い込んでいたのに、心はまだまだ脆い。  生き残りがいて嬉しいのは軽羅も同じ。つい抱きしめ返しそうになったが、この男が敵か味方かを知りたい。 「……俺は軽羅だ。貴様は?」 「貴様⁉」  ツボったのか盛大に吹き出す。 「ご、ごめんごめん。かる……ら君? どういう漢字書くの? キラキラネームってやつ? 私は幻曜(げんよう)。ヨロシクネ」  茶目っ気のあるウインクなどをしてくる。こういう静かなウインクも良いなと思いつつ、ぐっと幻曜の胸を押して離れた。泥に汚れ、ところどころ擦り切れた白いスーツ。  「どうした?」と首を傾けている男性。目は赤くない。  それならば同じ人間同士だ。しかもどう見ても大人。軽羅たちが欲していた人物でもある。 (警戒する必要はないか? ゾンビ化(自我消失)する危険性は、俺や歳星にも言えることだしな)  男は手を伸ばし、軽羅の首筋に触れてきた。歳星と同じ。あまり暖かくない体温。 「何か考え事? ナカヨクしよーよ。これからずっと共にいるんだし」 「まあ。それは」  そうだな、という前に、男の口角が吊り上がる。 「私の機嫌を取っておいて、損はないんじゃない? 家畜さん」 「……はっ⁉」  なんだろう。一気に雲行きが怪しくなった。 「家畜? 畜産はしていないぞ⁉」 「あれ? 分かんない? ……動物の血も美味しいけどさ。ヤッパ、人間の血が一番オイシ―のよ。甘くて」  味を思い出すように、幻曜の赤い舌がじゅるりと上唇を舐めた。 「私にとって人間は、スゥゥイィーツってとこかな」  本能が警鐘を鳴らす。逃げろと。走れと脳に信号を送りまくる。こいつは危険だ。焦点のあっていない瞳は軽羅を餌としか見ていなかった。 「チィ!」  せっかく、自分たち以外の人類に会えたと思ったのに。これか。  だが逃げ切れるはずもなかった。身を翻すより早く、幻曜の長い指が軽羅の首を握り込んだ。 「ぐえっ!」 「あははっ。もしかして、怖がらせちゃった?」  首を掴まれたまま、ゆっくりと持ち上げられる。全体重が首に圧し掛かる。 「ぐっ……」 「ねえ? 軽羅くんて処女? あ、ソッチじゃなくて。まだ誰にも血を吸われたことが無いって意味で」  斜めの傷が刻まれた靴が宙を蹴る。爪が剥がれる勢いで相手の手首を掴むが、吸血鬼の腕はわずかにも動かない。 「ッ! はな、せ」 「怖がらなくていいよ。牙を見て怖がる気持ちは分からなくもないけど、痛みはないよ? 家畜一号と二号も、気持ち良さそうだったし、さ」 「……、……ッガ」  声が出なくなってくる。視界に黒点がポツポツと浮かび、端っこから古いテレビのように色が消えていく。  幻曜は目を細めると、ぱっと手を放した。尻から落ちた軽羅は喉を押さえ激しく咳き込む。  首には、くっきりと手形がついていた。 「う、あ……」  身体が痙攣し起き上がれない少年を見下ろすと、おもむろに踏みつける。 「ぐっ」 「上下関係理解デキタ? 私の機嫌取り頑張ってね? 血が無くなって死ぬまでは、可愛い可愛いしてあげるから、サ」 「貴様……」  掠れた視界で幻曜を睨みつける。こいつは人間じゃない。自我を持ってはいても心が本物の吸血鬼だ。 「反抗的だね」  幻曜の片方の眉が跳ね上がった。  軽羅の態度が気に入らなかったのか、薄っぺらい笑みが消える。 「殺したくないから、いい子にしな」 「あいにく、遅めの反抗期でな」  腰布と一体化してあるホルダーからナイフを引き抜くも、幻曜は呆れたように嘆息する。刃物を見ても避けることも防御態勢も取らなかった。ナイフで傷などつかないし。ついたとしてもすぐさま治る。そんな人外の余裕が見て取れた。こいつも、人間だったはずなのに。  それなら遠慮なくと、軽羅はナイフを握ったままぶつかっていく。 「?」  刃渡りの短いナイフだが、深々と幻曜の腹に突き刺さっていた。軽羅は自嘲するように笑う。こんなに簡単に人を刺せるようになってしまって。俺もこいつのことをどうこう言えないな、と。 「気は済んだかい? 反抗した罰は与えるけど、軽羅君のことは長く可愛がって……っ、う!」  レモン髪を撫でようとした手が宙で止まる。ナイフが突き刺さった傷口から、ガラスがひび割れるように亀裂が走った。軽羅はナイフを引き抜くと間合いから二、三歩離れる。 「っ、うぼっ!」  不死身のはずの吸血鬼は傷口を押さえるが、ヒビは蜘蛛の巣のように全身に広がっていく。たまらず、幻曜は口から大量の血を吐いた。 「ォ、ゴボエェッ‼ ……ッ、カハ!」  びちゃびちゃと、屋根の上に赤い水たまりができる。  軽羅は油断せず、一歩一歩遠ざかっていく。人間と新幹線の追いかけっこのようなものだ。吸血鬼相手にどれだけ距離を稼いでも意味はない。が、「攻撃」はしやすくなるだろう。  口元を拭うと、男はゆっくり顔を上げた。 「……へえ? そういうことか」 「出来ればここで、帰ってくれると有難いな! こちらとしても人間同士で戦いたくない」 「人間同士?」  幻曜の手は、煙草でも探すように胸ポケットに触れる。 「吸血鬼と家畜、だろ? 間違えるなよ」 「幻曜! 思い上がるな」  血に濡れたナイフを握る手が震えているのを見て、ハムスターの威嚇を見た時のような嗜虐性のある笑みを貼り付けた。 「ほら。こっちおいで。可愛い首輪をつけてあげるか――」  吸血鬼でも視認できない速度で、何かが飛来してくる。  それは見事に幻曜の顔面にぶち当たった。 「があっ⁉」 「よし! ナイスだ」  拳を握ると、今度こそ走り出した。屋根から跳び下りる。  ――が、地面に着地すると同時に腕を掴まれた。 「ッ!」  首だけで振り向くと、幻曜だった。微塵もダメージがなかったのか楽しそうに笑っている。 「今のを耐えるか」 「まあね。まさかそっちにも吸血鬼がいたとはね」 「は?」  幻曜は目を細める。カミソリめいた眼光が睨むのは目を回している黒い猪。 「それが君の挨拶かな?」 「軽羅!」  猪をぶん投げた人物が血相を変えて走ってくる。歳星だ。  幻曜は軽羅を抱き寄せると、鋭い爪を人質の首に添えた。 「動くな。殺すよ? この子」 「……吸血鬼?」  ズザッと急ブレーキをかけ、歳星の足が止まる。  久方ぶりに会えた人間に喜ぶ様子など一切見せず、歳星は何かを欲しがるように腕を伸ばす。 「どなたですか? 軽羅を返してください」 「んー。いきなり貴様呼びしないところを見るに、君の方が丁寧そうだね。では名乗ってあげよう。私は幻曜。君も、『超重度感染者』?」 「はい……。歳星です」  へえ? と男はおかしそうに笑う。軽羅の首にピタリと当てられた爪が肌を傷つけ、一筋の赤い滴を垂らす。 「うっ」 「あの。軽羅が何かしましたか? 怒らせるようなことをしたなら、謝ります。そいつは人の地雷原でもお構いなしに爆走しますが、殺すほどの悪人じゃあ……」 「あー大丈夫。大丈夫ヨ? 歳星君。ちょっと腹刺されただけだし?」  にこっと敵意が無いように笑うが、歳星の表情は晴れない。 「幻曜貴様! 何故吸血鬼がもう一人いると分かった⁉」  歳星の狙撃(猪)を防いだようだ。人間を家畜と見下しまくっているこいつが、前もって自分と同格がいることを心に置いていなければできない芸当だ。 「この状態でも元気だねぇ。君。君が吸血鬼の弱点を知ってたからだよ」  再生能力のあるはずの吸血鬼の腹が、いまだにじくじくと血を流している。  軽羅が突き刺したのは銀のナイフ。オカルトマニアだった父のコレクションの一本だ。  吸血鬼って銀に弱いんだぞ~と笑っていた。平和だったころの記憶。まさか本当に、吸血鬼に使う日が来るとは。離れ離れになった家族。また会えるだろうか。 「そうか」 「刺されるようなことをしたんですか? ……幻曜さんは、味方では、ないんですか?」  しぼむように声が小さくなっていくが、吸血鬼の耳には問題はない。むしろ落ち着く。軽羅君はちょっとうるせぇかったからね。  小馬鹿にしたように鼻で笑う。 「笑わせないでくれよ。吸血鬼が二体揃ったら、やるのは餌の取り合い、だろ?」 「餌? 一緒に、牡丹鍋、食べます?」  笑顔のまま口の端を痙攣させた。 「君さ。人間の血は吸ったことある?」  幻曜の指がボタンを外し、するりと軽羅の首筋を撫でる。バキメキと歳星は爪を伸ばした。 「俺は人間の血は吸わない」 「あ、そう……。ポリシーがあるのは構わないが」  軽羅の襟を力任せに引っ張り、首筋を露出させる。牙を針に変化させた幻曜を見て、歳星は駆け出す。 「やめろ!」 「それで、大事なものを守れるといいね」

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