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「嬉しいな。これは……もしや」
(久々に、セックスをしたからか?)
考えると、風俗のお世話になることも、ご無沙汰している。
仕事仕事で、とてもそんな時間の余裕は無かった。
心のゆとりも、無かった。
(素敵だったなぁ、比呂くん)
彼の愛らしい反応を思い出すと、また体が熱くなってくる。
今から、インタビューを受けるというのに!
これはマズい、と焦ったその時、ようやく応接室のドアがノックされた。
「ど、どうぞ!」
隼人が返答すると、すぐにスーツ姿の男性が二名、入って来た。
「大変お待たせしました! 申し訳ございません、お忙しいというのに!」
「いいえ。本日は、よろしくお願いします」
先に挨拶をしたのは、隼人のマネージャー・笹山と同じ年齢くらいの、ベテランライター・本多(ほんだ)だ。
隼人はすでに過去何回か、彼の取材を受けている。
それでも一応、名刺交換をすると、本多はもう一人の若いライターを紹介してきた。
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