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第十八章 両想いの幸せ

『好きだ。比呂くんを愛しているという気持ちを胸に、君と一つになりたい』  隼人の熱い言葉に、比呂は胸を打たれた。  嬉しくて、嬉しくて。  夢中で彼に、キスの雨を降らせた。  そして。 「ね、隼人さん。胡坐を組んで、座って!」 「あぐら?」 「そう!」  比呂からの可愛い贈り物に、気を良くしていた隼人だ。  その後の唐突なリクエストを不思議に思いながらも、足を組んだ。 「これで、いいかい?」 「うふふ。は、や、と、さぁん……」  比呂はうっとりと微笑むと、隼人の脚の付け根に跨った。  そして、ゆっくりと腰を落としてきた。  いわゆる、対面胡坐だ。 「比呂くん。気持ちいいよ……」 「んぁ、あ。はぁ、あん、ん……」  ゆったりと、キスを交わしながら、二人は深く繋がっていった。  体がぴったりと密着し、それだけで一つに溶けあえるようだ。  挿れながら、比呂が少し前後に揺れる。  ゆりかごのように、心も満たされていく心地を、隼人は味わっていた。

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