122 / 229
2
「好き。隼人さん、大好き」
「私も比呂くんが、すごく好きだ」
隼人の返事が聞こえたかと思うと、比呂の額に柔らかな感触が。
額に、頬に。
鼻に、顎に。
甘いキスの攻撃に、比呂はふにゃふにゃだ。
「ぅふ、ぅん。んぅ、うふふ……」
ゴロゴロと、喉を鳴らしたくなる。
「そろそろ、起きて」
最後に、瞼に唇が触れた。
「起きる、ったって。隼人さん」
これは、夢なんだよ?
目を開けると、この素敵な夢から、覚めちゃうじゃん。
「では。眠り姫を目覚めさせるキスを」
最後と思っていたキスには、まだ続きがあった。
隼人の唇が、比呂の唇を柔らかくふさいだ。
「ん……」
互いにリップを食み合い、舌を絡めた。
隼人の舌が、比呂の唇を割り、咥内へと忍び込む。
その途端、彼がよく口にするミントの味が、爽やかに広がった。
舌先で、敏感な上あごを何度も刺激され、比呂はだんだんと体が疼いてきた。
ともだちにシェアしよう!

