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第四十一章 まさかそう来るなんて!
青原監督なら、比呂くんと紫織さんの存在を、受け入れてくれるかもしれない。
ネコのあやかしの存在を、信じてくれるかもしれない。
そう思った隼人は、青原に真実を語る決心をしたのだ。
「実は、今回の旅には同行者がおりました」
「うん、なるほど」
「彼らはヒトに姿を変えていますが、その正体はネコのあやかしなのです」
「ほぅ。それで?」
「えっ?」
「ネコのあやかしたちが、君と関り旅をした。そこを、もう少し詳しく」
「は、はい……」
(青原さん! 驚かないんですか!?)
それどころか、存在を肯定した上での展開を、疑うことなく訊いてくる。
青原さんは、そこまで懐の深い人なのか。それとも……。
(それとも、私をからかっているんだろうか。後で、大笑いするつもりなんだろうか)
半信半疑の隼人だが、告白した以上もう止められない。
比呂や紫織も含めた、不思議な旅のエピソードを、ただ続けるしかなかった。
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